整骨院に必要なペルソナ設定とは|設定が必要な理由と作り方を解説
整骨院や鍼灸院などの競争が激化する時代において、地域の患者さんに選ばれる人気院を目指すためには、マーケティングに関する知識が不可欠です。特に、ペルソナ設定は整骨院のマーケティングにおいて欠かせない要素となります。
しかし、ペルソナという言葉は知っているものの、詳しい概要や設定方法がわからない方は少なくありません。売上を上げるためにも、ペルソナの意味や設定方法を把握しておきましょう。
今回は、マーケティングにおけるペルソナの意味と重要性、設定方法を解説します。ペルソナについて知りたい整骨院経営者の方は、参考にしてください。
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ペルソナ設定とは
マーケティングにおけるペルソナとは、商品やサービスを利用してほしい相手を具体的にイメージし、設定する人物像を意味します。ペルソナを設定することでターゲットとして定める層の軸が定まり、明確なマーケティング戦略を立てることが可能です。
より簡単な言い方に置き換えると、ペルソナ設定は商品やサービスを利用してほしい「たった一人」を思い描く作業と言えるでしょう。たった一人から感謝され、継続的な通院を促すためのサービスを考えることがペルソナ設定の目的です。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナとターゲットの大きな違いは、設定の詳細さです。ターゲット設定は、想定される患者さんを職業や性別、年代といった属性・特徴でグループ分けし、特にアプローチしたい層を決めることを意味します。一方のペルソナ設定は、ターゲットにより細かいプロフィールを与え、一人の人物像に落とし込むことを指す言葉です。
●ターゲット・ペルソナの具体例
ターゲット |
・肩凝りに悩む40代の会社員 |
ペルソナ |
・山田太郎さん(年齢は45歳) ・40歳の妻、5歳の息子と東京都内のマンションに居住 ・広告代理店に勤務し、営業職に従事するサラリーマン ・世帯収入は1,000万円を超えるが、生活費は妻が管理 ・毎月5万円のお小遣い制で、自分のために使えるお金は限定的 ・慢性的な肩凝りや腰痛、全身のだるさが悩み ・肩凝りや腰痛を解消するのみではなく、予防策も知りたい ・健康情報に関心が高く、地域のセミナーに参加することもある |
「肩凝りに悩む40代の会社員」と一口に言っても思い描く人物像はさまざまであるため、整骨院のスタッフ全員が共通認識を持つことは不可能です。ペルソナを設定することで認識の不一致を防ぎ、コンセプトに基づいた整骨院の経営が実現できます。
整骨院のマーケティングにペルソナ設定が必要な理由
ペルソナを設定することは、整骨院の経営・マーケティングにおいて欠かせない重要な作業の1つとなります。整骨院のマーケティングにおいてペルソナ設定が必要な理由は、大きく分けて以下の3点です。
〇ターゲットがブレずに済む ペルソナを設定することでマーケティング戦略の方向性が定まり、一貫した施策を実践できます。一貫した施策を実践することで、限られた資本を特定分野に集中して使うことができ、効率的な集客を図ることが可能です。 〇患者さんの目線に立って考えられる ペルソナを設定する際には、患者さんの気持ちや置かれた立場、悩みなどを想像し、具体化しなければなりません。ペルソナを設定する作業を経験することが、患者さんの目線に立ち、ニーズのある施術メニューやカウンセリング方法を見極めることに貢献します。 〇コンテンツを作りやすくなる ペルソナの設定は、ホームページやブログ、チラシのコンテンツを作成する際のヒントを獲得できることにもつながります。たとえば、記念日のプレゼントを選ぶ際に贈る相手の好みや趣味、ライフスタイルがわからなければ何を贈れば良いか迷うでしょう。 |
ホームページやブログ、チラシのコンテンツを作成する場合も同様です。「ペルソナの欲しい情報は何か」「どのようなメッセージが響くか」などを考えると、掲載すべきブログ記事やチラシの文章、キャッチコピーが自然と見えてくるでしょう。
ペルソナを設定する作業には一定の時間を要することが通常で、わずらわしさを感じる可能性も否めません。しかし、上記のようなメリットが期待されることを理解し、しっかりとしたペルソナを設定して整骨院の経営に役立てましょう。
整骨院のマーケティングにおけるペルソナの設定方法
ペルソナは架空の人物像といっても、自由に設定して良いわけではありません。十分な情報を収集したうえで一人の顧客像に落とし込み、適切なペルソナを設定しましょう。
ここでは、整骨院のマーケティングにおけるペルソナの設定方法をステップ別に解説します。
情報収集する
まず、さまざまな手法を駆使し、ペルソナの設定に必要な情報を収集します。下記のような手法を組み合わせ、できる限り多くの情報を収集しましょう。
・患者さんへのインタビューやアンケート調査 ・患者さんのデータの分析 ・ホームページやブログのアクセス解析 ・口コミサイトの評判調査 ・政府や専門調査機関のデータを調査 |
インタビューやアンケート調査を進める際は、自院にとって特に重要かつ理想的な患者さんの声を集めることが大切です。理想的な患者さんの施術を担当するスタッフの話を聞き、抱える悩みやニーズを知ることも、ペルソナを設定するための情報収集に役立ちます。
アクセス解析とは、整骨院のホームページを訪問した方の属性や関心のある分野、検索キーワードなどを探ることです。検索エンジンの提供する無料のアクセス解析ツールを使用し、情報収集をすることができます。
一人の顧客像に落とし込む
次に、収集した情報を付箋に書き出し、来院動機・抱える悩み・ライフスタイルなどによるグループ分けを行います。グループ分けした結果からターゲットの特徴を大まかにつかみ、不足情報を補完することによってペルソナを設定します。
設定したペルソナはスタッフに共有し、実情に近い顧客像であることを確認しましょう。整骨院にとって都合の良い顧客像を設定していないかなど、さまざまな視点からチェックを受けることが適切なペルソナを設定するポイントです。
なお、ペルソナは「設定して終わり」ではありません。定期的に患者さんへのインタビューやアンケート、アクセス解析などを実施して適宜ペルソナを見直しましょう。
整骨院のマーケティングにおすすめの「COCKPIT」とは
ペルソナを設定する際には、患者さんに関する情報をできる限り多く収集し、顧客像に反映させる必要があります。そのため、インタビューやアンケート結果のみではなく、自社の抱える顧客情報を活用してペルソナを設定する方法がおすすめです。
ペルソナ設定に役立つ顧客情報を効率的に収集するためには、プロデュース・アクティビストの提供する「COCKPIT」など、便利なツールを活用しましょう。COCKPITを活用することで以下のような情報が簡単にわかり、ペルソナ設定におけるヒントを得ることが可能です。
・患者さんのカウンセリング結果や施術の状況、来院情報 ・患者さんのリピート率やLTV(顧客生涯価値) ・男女別の月間売り上げや利益の情報 |
リピート率や稼働率、継続率といった重要指標を確認することは、ペルソナ設定が適切であるかを調べるためにも大切です。「リピート率が上がらない」「継続率が低下した」といった兆候が見られた際はペルソナ設定を見直し、経営・マーケティング戦略のブラッシュアップを図りましょう。
【参考】詳しくは↓
ペルソナやターゲットが決まったらプロモーションを行いましょう!詳しいテクニックはこちら
まとめ
今回は、整骨院のマーケティングでペルソナ設定が必要な理由と設定方法、情報収集に役立つツールについて解説しました。
ペルソナを設定することは、患者さん目線で経営方針を作成したり、ホームページやブログのコンテンツを制作したりするための重要な工程に該当します。
また、ペルソナ設定を進めるためには念入りな情報収集が大切です。プロデュース・アクティビストの提供する「COCKPIT」など便利なツールを活用し、適切なペルソナを設定しましょう。