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整体院・整骨院の「分単価」をアップさせる5つのステップ【保存版】

整体院や整骨院の売上アップには、分単価をあげる必要がある。

コンサルタントの話を聞いたり、経営のセミナーにいくと「分単価」の話をよく聞きますよね?今回は、分単価をあげるための【正しい順番】をご紹介していきます。

間違った順番で分単価をあげてしまうと、売上がガクンと下がってしまうこともあるので要注意。

ぜひこの記事で正しい順番を学びましょう!


目次[非表示]

  1. 1.そもそも分単価とは?
  2. 2.分単価をあげる方法は2つだけ
  3. 3.まずは時短を検討する(ステップ1)
  4. 4.「時短をする時、患者さんにはなんて伝えたらいいの?」
  5. 5.HPの値段をスグに書き換えて、値上げをする(ステップ2)
  6. 6.新・旧の料金からの売上を、それぞれ計測して比較する(ステップ3)
  7. 7.料金を統一(既存患者さんの値上げ)する告知(ステップ4)
  8. 8.料金の統一をする(ステップ5)
  9. 9.まとめ


そもそも分単価とは?

分単価・・・と聞いて、「分単価って、そもそもどうやって計算したらいいの?」という先生もいるのではないでしょうか。

まずは、分単価の計算方法をご紹介します。

分単価とは、整体院や整骨院において、患者さんからいただく「1分あたりの金額」のことです。

ポイントは、メニューごとに分単価を出しておくこと。

計算方法は、【施術料金 ÷ 施術枠の分数】です。


例えば、骨盤矯正という3,000円のメニューがあったとして、施術枠が30分なら、3,000円 ÷ 30分=100円 となり、骨盤矯正メニューの分単価は100円となります。

ここでの注意点は、施術枠の分数を、患者さんが来院されてから、帰るまでの時間で計算することです。

たとえ施術している時間が30分だとしても、最初の検査や最後のお会計でそれぞれ10分かかるなら、検査10分・施術30分・お会計10分で合計50分。このメニューの施術枠は50分で計算しなければいけません。

さて、あなたが患者さんに提供しているメニューごとの分単価はいくらになるでしょうか?まずはここから計算してみましょう。


分単価をあげる方法は2つだけ

整体院や整骨院の分単価をあげようとしたら、方法は「値上げ」か「時短」しかありません。

料金を値上げして、1分あたりの分単価をあげる。もしくは、施術枠を短くして、1分あたりの分単価をあげるのです。

値上げして、時短もする・・・なんてことができれば、分単価は劇的にあがるのですが、いくら分単価をあげたとしても、いままで通っていただいていた既存患者さんが来院しなくなってしまっては意味がありません。

分単価をあげるには、正しい順番があるのです。


まずは時短を検討する(ステップ1)

分単価をあげる時に、最初に検討したいのは「時短」です。

なぜなら、値上げをすると患者さんのお財布に直接的なダメージがありますが、時短であれば患者さんのお財布に負担をかけることがないからです。


時短をする時は、いきなり施術枠を短くしてしまうのではなく、準備が必要です。

まずは施術の中でやっている内容を細かく箇条書きにしていきます。

・検査(5分)
・Aの手技(5分)
・Bの手技(10分)
・変化のチェックと説明(5分)
・Cの手技(5分)
・セルフケアの指導(10分)
・最後の検査と次回予約の提案(10分)

このように細かく内容を書き出していくことで、「Bの手技は、10分じゃなくて5分で十分だな」とか、「Aの手技は必要ないかな」など、時短できる要素を見つけていくのです。


例えば、セルフルケアの指導は、あらかじめセルフケア指導の動画を撮影し、YouTubeに限定公開でアップしておきましょう。

その場で指導するのではなく、「LINEで〇〇さんにやってもらいたいセルフケア動画を送るので、毎日夜にやってくださいね」とお伝えすればいいのです。(時短もできて、自然にLINE@の登録もできて一石二鳥)


ここでのポイントは、施術時間が短くなったとしても、患者さんに提供する結果(価値)が変わらないようにすること。時短をすることで、患者さんに提供する結果が変わってしまう(効果が少なくなってしまう)と、患者さんの離脱が出てきてしまいます。

長年施術をしていたり、技術セミナーに出ることで施術の腕が磨かれていき、短い時間でも以前と同じ変化を出すことができるようになるはずです。

「最近、なんか時間があまるようになってきたな・・・」と感じたら、すぐに時短を検討しましょう。


「時短をする時、患者さんにはなんて伝えたらいいの?」

そんな疑問が出てくる先生もいると思うのですが、5分~10分程度の時短であれば、患者さんにあえて告知する必要はありません。

※上記は、「整体1回 〇〇円」という表記をしている先生に限ります。「整体30分 〇〇円」という時間ウリ(整体〇〇分 〇〇円という表記のこと)をしている先生の場合は、まず時間ウリをやめて、回数ウリ(整体1回 〇〇円という表記のこと)にしてください。


もし患者さんが、「あれ、なんか今日は時間が短いな・・・」という顔をしていたり、「先生、もう終わり?」という質問をされたら、「はい、だいぶ体の状態がよくなってきたので、これ以上施術をして体に刺激を入れると逆効果になってしまいます。なので、今日はここまでにしておきますね!」とお伝えしていきましょう。


HPの値段をスグに書き換えて、値上げをする(ステップ2)

時短をするのが難しい場合は、分単価をあげるために値上げを行いましょう。そして、値上げを決めたら、スグにHPの料金を書き換えて値上げしてください。

ポイントは、新規患者さんのみ値上げをすること。

いまあなたの整体院や整骨院に通っている既存患者さんは、今まで通りの料金で施術を行い、これから来院する新規患者さんのみ、値上げをした新料金にするのです。


既存患者さん向けの旧料金と、新規患者さん向けの新料金が混在する形になりますが、まったく問題ありません。

HPの料金を新料金に書き替えたら、合わせて院内に掲示してある料金表も新しくして、値上げした新料金にしてください。(メニュー表から旧料金を削除)

そして、来院された既存患者さんに対して「〇月〇日から施術料金を〇〇円に値上げしました。ただ、いま通っていただいている方は、とてもお世話になっているので値上げせずに "しばらく" いままでの料金のままで施術をさせていただきますので、ご安心くださいね」とお伝えしていきます。

このように、新規患者さんのみ値上げをすることで、既存患者さんの離脱をおこさず、スムーズに分単価をあげることができるのです。


注意点は、旧料金の患者さんと新料金の患者さんの両方が院内にいて、旧料金の既存患者さんがお会計をしている時に、新料金の患者さんにお会計の様子を聞かれて、「あれ・・・あの人、私が払っている金額より安い・・・なんで?」と思われないようにすることです。

旧料金の患者さんのお会計は、いただく料金を電卓に打ち込んで「本日の料金はコチラになります」とお伝えしましょう。このようにお会計をすることで、新料金の患者さんが「あれ?」となることを防げます。

逆に、新料金の患者さんのお会計では、「では、本日は〇〇円になります」と声に出して料金をお伝えしましょう。このようにお会計することで、旧料金の患者さんに対して「私は優遇されている」と感じていただくことができますし、「本当の料金は〇〇円なのね」という意識を持ってもらうことができ、今後料金を統一するときの布石を作ることができるのです。


新・旧の料金からの売上を、それぞれ計測して比較する(ステップ3)

新規の患者さんのみ値上げを行ったら、次にやるのは

・旧料金の患者さんからの売上
・新料金の患者さんからの売上

を、それぞれ計測していくことです。


最初はもちろん既存の患者さんからいただく「旧料金」の売上が多いのですが、徐々に値上げしたあとに来院された患者さんからいただく「新料金」の売上が増えていきます。

この旧料金からの売上と、新料金からの売上の比率を毎月計測していくのです。

そして、売上全体を見たときに【旧料金からの売上5割、新料金からの売上5割】になったら、いよいよ料金を統一する準備をはじめていきましょう。

もし、「料金の統一をして、旧料金の患者さんの離脱がいっぱいおこったらどうしよう・・・」という不安がある先生は、5:5ではなく、4:6や3:7になるまで、料金の統一はせずに旧料金と新料金を混在させておいてOKです。


料金を統一(既存患者さんの値上げ)する告知(ステップ4)

料金の統一を決めたら、旧料金の既存患者さんに対しての値上げ告知を行いましょう。告知は値上げの2ヵ月前から行います。

1:来院された旧料金の患者さんに、口頭で料金統一の告知(2ヵ月前~)
2:口頭で伝えられなかった患者さんに、ハガキで料金統一の告知(1か月前~)
3:料金の統一を実施

という流れです。


ポイントは、2つだけ。

1つ目は、口頭で値上げをお伝えするときは、しっかりと「お金の使い道」を伝えることです。

例をあげておくと・・・

「これまで既存患者さんは値上げ後も料金据え置きで施術させていただいていたのですが、〇月〇日から料金の統一をすることになりました。いただいたお金は技術の向上に使い、より短い期間で、より大きな変化を出せるよう、技術としてお返ししていきますので、どうぞよろしくお願い致します。

このように口頭でお伝えすることで、多くの患者さんは納得していただけます。(もちろん、離脱が0人とはなりませんが、最小限に離脱を押さえることができます)


2つ目は、ハガキで料金統一の告知をする目的を間違えないことです。

ハガキを送る目的は、料金統一のお知らせではなく、「既存患者さんの掘り起し」です。

料金統一の2ヵ月前から口答で告知をしていますので、1か月前になって口頭でお伝えできていない患者さんは「すでに離脱している患者さん」の可能性が高いのです。

このように、口頭でお伝えできなかった患者さん向けにハガキを送ることになりますので、ハガキを送ることで、あなたの整体院・整骨院を思い出していただき、また来てもらうこと(再診・再来)が、ハガキを送る目的になるのです。


そこで、料金統一の告知ハガキには「値上げします」という内容だけではなく、ハガキをお持ちの患者さんは1000円オフなどのオファーを入れるようにしましょう。

せっかく費用をかけてハガキを送りますので、ただの告知にせず、離脱している患者さんの再診・再来のキッカケとなるようなハガキを送りましょう。


料金の統一をする(ステップ5)

いよいよ値上げの最終ステップ、実際に旧料金と新料金の統一をしていきます。

ここまで解説してきた5つのステップ

1:まずは時短を検討する
2:HPの値段をスグに書き換えて、値上げをする
3:新・旧料金からの売上を、それぞれ計測して比較する
4:料金を統一する(既存患者さんの値上げ)告知
5:料金の統一をする

この順番で、整体院・整骨院の分単価をあげていくのです。順番を間違えたり、飛ばしてしまったりすると、患者さんの離脱がおきてしまい、せっかく分単価があがったのに、院全体の売上が下がってしまった・・・という悲劇に見舞われます。


まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?

今回は整体院や整骨院の売上アップに欠かせない、「分単価をあげる」をテーマにお話しさせていただきました。

よくある失敗としては、ステップ2の「新規患者さんのみ値上げ」をすべき所で、「既存患者さんも一気に値上げしてしまう」こと。

また、ステップ3の「新・旧料金からの売上比率を比較しながら、慎重に料金統一のタイミングを検討する」をすべき所で、「売上比率の比較をせずに値上げしてしまう」こと。

どちらも既存患者さんの離脱が多くなってしまい、値上げはできて分単価は上がったけど、売上は下がってしまった・・・という最悪の結末を迎えます。

ぜひ、今回ご紹介した【正しい順番】で時短と値上げを検討してみてくださいね!


※メニューごとの分単価計測、新・旧料金からの売上比率の集計が、すべて自動で計算できるツールはこちらです。



松下 展平
松下 展平
株式会社プロデュース・アクティビスト 代表取締役。 治療院専門のコンサルタントとして10年で4000院以上の経営改善を行ってきた。集客・経営を体系的に学ぶ学校「維新会」を主宰。 また、HP制作システム「セルフル」や、顧客管理ツール「COCKPIT」、口コミサイト「ヘルモア」の運営を行っている会社の代表も務める。

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