整骨院で保険が使えなくなる?自費メニューの種類と展開方法を紹介!
現在、整骨院は保険施術メニューのみで生き残ることが難しい状態です。少しでも集客効果を高めるために、自費メニューを導入する整骨院が増えています。
その背景として、今後は整骨院で保険が使えなくなることが挙げられます。経営を安定させるためにも、自費メニューを充実させることが重要です。
この記事では、整骨院で保険施術が難しくなる理由や、自費メニューの種類、導入・展開の方法を解説します。注意点や行き詰まったときの対策も解説するため、整骨院経営に不安を感じる経営者の方は参考にしてください。
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整骨院で保険が使えなくなる理由とは?
整骨院で保険給付が可能な疾患は、外傷性の骨折や脱臼(応急手当以外は医師の同意が必要)・打撲・捻挫・肉離れに限られます。
柔道整復では、施術者が療養費の給付手続きを行う受領委任が認められており、患者さんは自己負担金分のみの支払いで施術を受けることができます。病院よりも身近な存在の整骨院を利用する患者さんは多く、柔道整復療養費は平成23年度(4,085億円)まで増加傾向にありました。
この状況を受けて柔道整復師の施術に対する指導や監査が強化され、平成30年4月から、受領委任を管理する施術管理者の届出に実務経験と研修の受講が必要です。
(出典:厚生労働省「参考資料 柔道整復療養費について」/https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000184965.pdf)
保険適用の施術のみで整骨院が存続することは難しく、施術料が患者さんの全額自己負担となる自費メニューの導入が必要視されています。
整骨院の自費メニューの種類
整骨院における自費メニューには、主に以下の種類があります。
・運動療法
・物理療法
・骨盤矯正
・マッサージ
・鍼灸
ここでは、それぞれの自費メニューの特徴と、おすすめできる理由を解説します。
患者さんの症状やニーズに沿う自費メニューを提案・施術できるよう、地域のニーズを見極め、患者層に合った自費メニューを準備しましょう。
運動療法
運動療法は、運動を通して疾患などの症状を和らげたり、予防したりするために行う運動です。柔軟性・筋力増強・体幹の安定性・体力・持久力など、患者さんの症状に合った運動療法を選択して行います。
運動療法の主な種類は以下のとおりです。
・有酸素運動 ・無酸素運動 ・ストレッチング |
生活習慣やスポーツパフォーマンスの向上など、幅広い対象者に、施術者の的確な評価と腕をアピールできるメニューです。
物理療法
物理療法は、温熱・電気・超音波など物理的な手段を用いた施術です。運動療法の前に準備として組み合わせると、関節の動きや筋肉の働きが得られやすくなるという利点があります。
一般的に整骨院で導入される物理療法は以下のとおりです。
◯ホットパック
温熱を利用して血流改善を図り、痛みを和らげることが期待されます。
◯低周波療法
電気の刺激で筋肉を動かし、血行を促進して、痛みやコリ感を和らげることが期待されます。
◯超音波療法
超音波を当て、血流改善や細胞の活性化を促す療法です。痛みやコリ感を和らげることが期待されます。
◯メドマー
ブーツのような機械に足を入れることで、空気圧がかかるものです。血行が促進され、足の浮腫や重だるさを和らげることが期待されます。
骨盤矯正
骨盤は、身体の支えや動きの要となる部分です。骨盤矯正は、日常生活における姿勢のくせや出産で生じた骨盤の歪みを整え、骨盤の歪みから起こる痛みを和らげることが期待されます。
出産で開いた骨盤を整える産後骨盤矯正は、女性に需要のある施術です。
マッサージ
マッサージは、筋肉の緊張緩和や血行促進を図り、コリ感や疲れ、痛みの緩和が期待できる施術です。マッサージを行う場合は、あんま指圧マッサージ師の資格が必要となります。
施術前後で患者さんにリラックス効果を感じてもらいやすく、良い評価を得られるとリピートにつながります。
鍼灸
鍼(はり)は細い鍼をツボに刺す施術であり、灸(きゅう)はもぐさをツボに置いて熱を加える施術です。それぞれ、はり師・きゅう師の資格が必要となります。
肩こりや腰痛だけでなく、小児の夜泣き、疳虫や全身の状態を整える目的でも用いられ、幅広い年齢層や症状を対象とします。昔から鍼灸に親しみがあり、鍼灸の刺激を好む方にも需要がある施術です。
整骨院で自費メニューを展開する方法
自費メニューは患者さんが全額自己負担しなければならないため、効果的な展開が必要です。
自費メニューを展開する場合は「準備・設計・PR活動」の3つの方法を取り入れましょう。
◯準備:環境整備と技術の習得
物理療法機器や鍼灸用品の購入、運動療法スペースの確保など、環境整備に力を入れましょう。また、新しい技術を習得することも必要です。自分一人ですべての施術を担当せずに、鍼灸師や女性専門スタッフを配置する方法もあります。
◯設計:コンセプトと料金の設定
整骨院の立地や患者層、周囲の整骨院事情などからニーズを割り出し、ターゲット層を絞った自費メニューのコンセプトを立てます。料金は地域の生活レベルを考慮して設定しましょう。
たとえば、若い世代の家族が多い地域の場合、女性の癒しをコンセプトに美容やリラクゼーション、産後骨盤矯正などのメニューを中心に展開します。料金は、継続して通ってもらいやすい料金設定にしましょう。
◯PR活動
すでに通院している患者さんに自費メニューを利用してもらうための宣伝や、新規顧客を獲得するためのPR活動も必要です。
チラシやSNS、口コミなどでのPRのほか、地域活動に参加することも地域への周知・集客につながります。
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整骨院で自費メニューを導入する際の注意点
整骨院で自費メニューの導入を行う際には注意点があります。主な注意点は以下の3つです。
◯物理療法で使用する機器の導入にはコストがかかる
施術機器は高額なため、初期費用が高くなる傾向です。自費メニューを展開しても、物理療法1回で大きな収益は見込めず、費用の回収にも時間がかかります。
運動療法や鍼灸と組み合わせたセット料金で、効率の良い売上を目指しましょう。
◯マッサージ・鍼灸を行うためには国家資格が必要となる
鍼灸師やマッサージ師の資格取得には、約300万~450万円の学費と3年間の時間がかかります。手技の取得も、講習会の参加費と数ヶ月以上の時間が必要です。
資格や手技を取得する場合はしっかりと情報収集をして、時間と予算の計画を立てるようにしましょう。
◯唐突にメニューや料金設定を変更しない
メニューや料金設定を急に変更し自費メニューを前面に押し出すと、今までの患者さんが離れてしまうリスクがあります。
今までのスタイルや患者さんを大切にしながら、徐々に自費メニューを展開し、既存の患者さんにとってもプラスのサービスになるよう進めましょう。
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まとめ
ここまで、整骨院で保険施術が難しくなる理由や、自費メニューの種類、導入・展開の方法を中心に解説しました。
整骨院で保険適用となる対象疾患は限られており、保険請求の審査も厳しくなっています。保険適用の施術のみで整骨院を経営することは難しく、自費メニューの導入を考えなければなりません。
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