整骨院の客単価を上げて売上を増やすためのポイントとは
整骨院業界は現時点で競合が多く、まだまだ新規参入の波が止まらないことから、競争の激化は避けられません。そのため、整骨院が今後生き残っていくためには、いかにして売上を増やし、利益を確保するかが鍵となります。
そこで当記事では、整骨院の売上を大きく左右する数値の「客単価」に着目して、客単価の重要性から客単価を上げるための具体的な方法まで、詳しく解説します。売上について悩んでいる人や、将来の経営について不安を抱えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.整骨院の売上を増やすためには客単価に注目しよう
- 2.整骨院の客単価を上げるマーケティングのポイント4選
- 2.1.自費施術の割合を増やす
- 2.2.価格を値上げする
- 2.3.物販でクロスセルを狙う
- 2.4.単価の高い施術方法をメニュー化する
- 3.整骨院の客単価と売上のアップには分析と集客が大切
- 4.まとめ
整骨院の売上を増やすためには客単価に注目しよう
あらゆるビジネスにおいて、売上を上げるための施策を実施する際には、「売上に繋がる要素を数字で管理する」ことが非常に重要となります。その際に用いられる基本的な数式が、以下のような「売上の方程式」と呼ばれるものです。
■売上の方程式 売上=客単価×客数 |
売上の方程式を、整骨院の経営に応用して考えると、以下のような数式となります。
■整骨院の売上の方程式 売上=客単価×患者数×来院回数 |
つまり、一人の患者さんが平均いくらのお金を使って、何人がどの程度の頻度で来院したかによって、整骨院の売上は決まるということです。売上を増やすためには、売上を構成する各数値をいかに高めるのかが重要となります。
整骨院は一般的なビジネスとは異なり、患者さんを集めて来院回数を上げる施策は難易度が高く、時間も労力もかかります。したがって、売上に関する経営数値で最も改善が容易であるものは「客単価」となります。
客単価を上げることに成功すれば、同じ客数と来院頻度であっても、売上を大きく増やすことが可能です。これから売上を増やしたいと考えている整骨院経営者は、まず客単価を上げるための施策から優先的に取り組んでいきましょう。
単価を上げるためのテクニックはこちら
整骨院の客単価を上げるマーケティングのポイント4選
ここでは、整骨院の経営において非常に重要な考え方である「客単価を上げる」ための具体的な方法について解説します。
客単価を上げることは売上を増やすために効果的な方法ですが、ポイントを押さえて行わなければ、リスクが伴う行為でもあります。
客単価を上げる各施策と併せてポイントについても解説しているため、客単価を上げたいと考えている整骨院経営者は、ぜひ参考にしてください。
自費施術の割合を増やす
整骨院の客単価を上げるための最も効果的な方法が、自費施術を導入することです。自費施術とは、健康保険の適用対象外で患者さんの全額自己負担となる施術を指します。自費施術は、治療院が健康保険の制限なく施術内容を決めることができます。
自費施術の特徴とは、患者さんにとって高額ではあるものの、充実した施術を提供できるということです。
自費施術を導入するポイントは、施術内容に満足すれば高額の施術料金を支払っても構わないという患者さんをメインターゲットにすることです。また、患者さんが満足する施術を用意することも重要となります。
価格を値上げする
提供するメニューの価格を値上げすることは、最も簡単に実践できる客単価を上げる方法です。
ただし、価格の値上げには注意点があります。現行メニューと同じ内容のまま値上げだけを行うと、これまでに来院していた患者さんが、離れてしまうリスクを伴います。
乱暴に値上げを行うと患者さんから反感を買い、客単価は上がったものの売上は激減してしまうといった事態も起こり得ます。
価格を値上げする場合には、施術内容を充実させたり施術技術を向上させたりするなど、「患者さんが値上げしても満足する理由」が必須です。患者さんの満足度が担保できていれば、提供するメニューの価格を上げても、ある程度の客数を維持することができます。
物販でクロスセルを狙う
患者さんが必要とするサプリメント・湿布・軟膏などを施術と併せて販売することも、客単価を上げるためには効果的です。物販は、施術メニューの価格を変更しなくとも、クロスセルにより客単価を上げられる点が、大きなメリットといえます。
物販で客単価を上げる際のコツは、単にセールスを行うのではなく、あくまで患者さんの身体の状態に合わせて、施術とセットで提案するスタンスを取ることです。
商品を仕入れて販売するだけで施術者の時間や労力を消費しないため、他の客単価を上げる方法の実践が難しい場合は、物販の実施から取り組んでみましょう。
単価の高い施術方法をメニュー化する
既存の施術メニューの価格を上げることだけが、客単価を上げる方法ではありません。患者さんが抱える悩みを分析して、多少単価が高くともニーズを満たせるメニューを新しく追加することも一つの方法です。
整骨院で高単価が期待できる施術には、以下のようなメニューがあります。
・トリガーポイント ・骨盤矯正 ・美容矯正 ・O脚矯正 ・マニュアルセラピー |
ニーズが見込めるメニューであれば、無理なく客単価を上げることができる点が、高単価メニュー追加のメリットです。
保険施術でも自費施術でも有効な考え方であるため、客単価を上げたいと考えている整骨院経営者は、一度メニュー構成を見直してみてはいかがでしょうか。
整骨院の客単価と売上のアップには分析と集客が大切
整骨院経営において売上や客単価をアップするためには、経営状況の分析とその内容に基づいた施策を実施することが求められます。売上や客単価アップのために、経営状況の分析が必要な理由は、次の通りです。
■現状分析が不十分だと、客単価や売上を上げるための正しい改善策を考えることは不可能であるため 現状分析が不十分なままであると、現状に即した的確な売上改善策を実施することができません。時間・コスト・リソースの無駄を省き、効果的な施策を選択するためには、まずは現状分析を徹底することが必要です。 ■正しい改善策を考えるためには、データの分析が必要であるため 客単価や売上を上げるためには、患者さんのニーズや現在のメニューの満足度などといった根拠に基づく正しい改善策を実施しなければ、結果に結びつきません。 来院数・平均単価・ニーズ・クレーム内容・競合の状況といった、あらゆるデータを分析することで、改善策は自ずと浮かび上がってくるでしょう。 |
また、より客単価の高い新しい患者さんを獲得するためには、集客活動が必要となります。客単価を上げて売上に繋げる場合は、多かれ少なかれ来院する患者さんの層に変化が見られます。
状況によっては、メインターゲットとなる患者さんを大きく変更する必要があります。
整骨院の経営分析や集客施策を実施するためには、「プロデュース・アクティビスト」が提供するツールやサービスを利用することがおすすめです。
プロデュース・アクティビストは、整骨院をはじめとした治療院に特化したソリューションを提供する企業であり、整骨院の経営に必要なサービスを幅広く取りそろえています。
代表的なツール・サービスは、次の通りです。
・COCKPIT(治療院の売上分析・業務効率化のための顧客管理・予約システム)
・セルフル(SEOに強いHPを自分でガンガン更新できるホームページ作成ツール)
・維新会(経営・集客のコンサルティングサービス)
経営改善や売上・客単価アップを目指している整骨院経営者は、ぜひ「プロデュース・アクティビスト」のツールやサービスを利用してみてください。
まとめ
競争が厳しいレッドオーシャン市場で生き残るためには、明確かつ具体的な戦略を持って経営することが必要です。整骨院経営における客単価アップは、経営戦略の基本であるといえます。
緻密に設計した客単価アップの戦略を実施することができれば、患者さんの数や来院頻度を減らすことなく、客単価を上げることが可能です。
薄利多売でとにかく患者さんを集めようとする整骨院が多いなかで、高単価路線に成功すれば、安定して高い売上を維持することができます。
売上に悩んでいる整骨院経営者は、ぜひ客単価に着目して今後の施策を検討してみてください。