治療院のクレーム対応!患者さんからの苦情を防ぐためには?
自身が経営する治療院で、患者さんからクレームを受けた場合、適切な対処方法が分からず困ってしまう方も多いではないでしょうか。
特に、初めて経験するクレーム内容や、患者さんが強い怒りをあらわにしている場合は、冷静な対応が難しくなる傾向です。
そこで今回は、よくあるクレーム事例と対応方法、クレームを解消するための注意点について解説します。
治療院のクレームを解決し、今後発生するクレームをできる限り減らしたい先生は、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.治療院における適切なクレーム対応
- 1.1.些細なミスでクレームが来た場合
- 1.2.施術後に痛みが生じたと言われた場合
- 1.3.金銭目的で過大な賠償を要求された場合
- 2.治療院のクレーム対応のポイント
- 2.1.患者さんの言い分をまず傾聴する
- 2.2.主張を受け止めて解決策を提示する
- 2.3.適当な謝罪や金銭で解決しない
- 3.治療院のクレームを防ぐためには?
- 4.まとめ
治療院における適切なクレーム対応
治療院では患者さんとの間でさまざまなやりとりが行われるため、何気ない言動がクレームにつながる可能性があります。
また、治療院で発生するクレームには複数のパターンがあるため、あらかじめ「よくあるケース」について知っておくことが、適切な対処に有効です。
まずは、治療院に寄せられる主なクレームと推奨される対応方法を、3つのパターンに分けて解説します。
些細なミスでクレームが来た場合
治療院でよくあるケースの1つ目は、通常であれば気にならない程度の些細なミスや、患者さん自身の不注意によるけがなどに対するクレームです。
患者さんのなかには、日常生活でたまったストレスが原因で、治療院の先生や受付スタッフにクレームを言う人がいます。
ストレスが原因でクレームを言うタイプの人は、治療院で生じた些細な不満をきっかけとして、繰り返し苦情を言ってくる傾向です。
過去に自分にストレスを与えた人に年齢や見た目が似ているスタッフがクレームの対象になったり、別の治療院で生じた怒りを転換してきたりするケースもあります。
また、店舗内の何もない場所で患者さんが転んだり、ベッドから転落したりすることも、クレームが発生するきっかけです。
特に、ストレスがたまっている人の場合は、自分自身の不注意によるけがを大げさに訴えてくる可能性もあります。
もし、このようなクレームが来た場合は、患者さんの感情に寄り添って話を聞くことが有効です。
患者さんの怒りや悲しみに寄り添うことで、ストレスに起因するクレームを解決できます。
施術後に痛みが生じたと言われた場合
治療院でよくあるケースの2つ目は、施術後に身体の痛みや体調不良などの不満を訴えるタイプのクレームです。
施術直後だけではなく、施術を受けてから数日後や数週間後のタイミングでクレームが来る場合もあります。
施術後に痛みが生じたと言われる主なパターンは、施術後しばらく経ってから再発する場合と、普段の施術と内容が異なるためにクレームをつける場合の2つです。
数回の施術で患者さんの悩みが改善した場合でも、日常的な体の使い方などの原因で元に戻ってしまうことがあります。
再発する可能性や原因について患者さんへの説明が不足していると、施術後にクレームが来やすい傾向です。
また、実際は施術内容に問題がなくても、施術担当者の変更がクレームの原因となる場合もあります。
施術者の技術力ではなく患者さんが感じる満足度で判断されることが、クレームが生じる原因です。
これらのケースでは、じっくりとコミュニケーションをとり、患者さんの不満を解消しましょう。
金銭目的で過大な賠償を要求された場合
治療院でよくあるクレームの3つ目は、金銭目的で理不尽な要求をしてくるケースです。
悪質なケースでは、虚偽の施術事故でクレームを入れて、治療院に過大な賠償を請求してくる人がいます。
金銭目的と思われるクレーマーが現れたときは、本当に治療院のサービスが原因でけがをしているか因果関係を確認しましょう。
虚偽の申告であれば金銭を支払う必要はありません。
また、実際に施術が原因でけがを負わせてしまった場合でも、相手が要求している賠償金額の妥当性を確認することが大切です。
金銭目的のクレームが来た場合は、トラブルを避けようと相手の言いなりになることは推奨されません。
事実確認を徹底したうえで、堂々と金銭の支払いを拒否しましょう。
訴えを起こすと脅されるケースもありますが、その場合は治療院側も弁護士を立てるなどの適切な対処をとることで、問題解決に導きます。
金銭を要求するだけでなく、ほかの患者さんに迷惑をかけるようであれば、速やかに警察に相談しましょう。
治療院のクレーム対応のポイント
治療院のクレームは対応を間違えると大きなトラブルに発展する危険性があります。
そのため、治療院に寄せられたクレームは適切に対応し、解決することが大切です。
治療院のクレーム対応には3つのポイントがあります。
ポイントを押さえて患者さんと向き合うことで、さまざまなケースに対処することが可能です。
患者さんの言い分をまず傾聴する
クレームの初期対応では、患者さんの言い分をまず傾聴することがポイントとなります。
傾聴とは、相手の意見や主張を丁寧に聞き出し、理解することです。
傾聴を行う際は、途中で店側の意見を主張することなく、聞き役に徹しましょう。
クレームの内容によって反論したい気持ちが出てくる場合もありますが、クレームをつけている人は他人の話を冷静に聞けないことがあります。
また、患者さんが話している途中の状態で施術者側が反論すると、言い訳や不誠実な態度と受け取られるリスクがあり危険です。
傾聴をして患者さんの主張を一通り出し切ってもらったあとは、事実関係の確認を含めた対応をすることが重要となります。
店側に非がない場合や、事実の誤認がある場合は傾聴を終えたあと、相手の様子を確認したうえでその旨を伝えましょう。
主張を受け止めて解決策を提示する
クレーム対応における2つ目のポイントは、主張を受け止めたあとに解決策を提示することです。
クレームを言う患者さんが、自分の主張を受け止めてもらえたと感じるためには、患者さんの話を疑わずに意見を聞くことが重要となります。
事実と異なる主張がクレームに含まれている場合でも、患者さん本人がそうだと思い込んでいる内容については、患者さんの意見として一度受け止めてあげましょう。
クレームで述べられた内容を理解したと伝えることで、怒りや不満の感情を和らげることが可能です。
さらに、患者さんの不満に対する解決策を提示すれば、クレームをよりスムーズに解消できます。
適当な謝罪や金銭で解決しない
クレーム対応における3つ目のポイントは、その場しのぎの適当な謝罪や、金銭の支払いで解決しようとしないことです。
クレームを言われたときは誠実に対応することが重要となります。
患者さんの主張を聞き切れていない段階ですぐに謝罪をしたり、お金で解決しようとしたりすることは、誠実さに欠ける対処法とも言えます。
患者さんから不誠実な対応という印象を持たれた場合、そのことが新たなクレームの対象となってしまうでしょう。
さらに、その場しのぎの適当な謝罪で発言した内容が、後々の交渉に悪影響を及ぼすこともあるため、謝罪の仕方やタイミングが重要です。
また、クレームをつけてきた相手が金銭目的の悪質な人物だった場合、金銭を支払ってしまうと本来必要のないコストが発生します。
クレーム内容を確認したうえで、治療院側に責任がある場合は誠意をもって解決策を提示しましょう。
治療院のクレームを防ぐためには?
治療院にクレームが寄せられるケースでは、患者さんの期待値が高いことが一因となっている場合があります。
治療院に行けば自分の悩みが確実に解決できると思っている患者さんは、期待した効果が得られなかったときにクレームを言う傾向です。
期待値の高さによるクレームを防ぐためには、リスクヘッジが重要となります。
リスクヘッジの具体的な方法は、予約時に注意事項文を読んでもらうことや、ホームページに「安全性に関する情報」を掲載することなどが挙げられます。
プロデュースアクティビストが提供している治療院向けのホームページ制作ツール「セルフル」を使えば、ホームページの内容を簡単に更新できます。
また、会員限定のコミュニティサイトを利用してホームページを改善できることもセルフルのメリットです。
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ホームページの内容を充実させて、治療院のクレームを予防しながら集客効果を高めたい先生は、ぜひプロデュースアクティビストのセルフルをご利用ください。
まとめ
治療院ではさまざまなクレームが寄せられる可能性があるため、ケースごとに適切な対応をすることが重要です。
些細なミスでクレームが来た場合や、施術後に痛みが生じたと言われた場合は、患者さんの言い分を受け止めたうえで解決策を提示しましょう。
悪質なクレーマーの場合、必要以上の賠償を求めてくる可能性もあるため、金銭目的だと思われる場合は事実確認を徹底し、お金を払わないことが大切です。
患者さんの期待値が高すぎることによるクレームは、事前の説明やホームページへの情報記載でリスクヘッジをするようにしましょう。