治療院は自宅開業できる?事業を始める際に必要なこと・集客する方法
鍼灸師や柔道整復師、整体師などの資格をとり、施術者として独立しマンションや自宅の一室で治療院を開業したいと考える人は少なくありません。しかし、本当に自宅で治療院を開業できるのか不安な人もいるでしょう。
自宅開業するにあたり、入念な前準備や集客方法を知ることで事業後の失敗を回避できます。
当記事では、治療院の自宅開業について解説します。自宅で開業するメリット・デメリットや集客方法も紹介するため、治療院の自宅開業を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.治療院は自宅開業できる?
- 2.治療院を自宅開業するメリット・デメリット
- 3.治療院を自宅開業する場合に必要なこと
- 3.1.①届け出を行う
- 3.2.②施術に必要な器具を用意する
- 4.開業した治療院に集客する方法
- 4.1.ポスティングをする
- 4.2.看板を設置する
- 4.3.治療院のホームページを制作する
- 4.4.Web広告を出稿する
- 5.まとめ
治療院は自宅開業できる?
自宅を整骨院や鍼灸院などの治療院にしたい場合、届け出をするだけで自宅を治療院として開業できます。初めて治療院を経営するなら、個人事業主として始めることが一般的です。
自宅開業の方法としては、下記の3つがあります。
・新築の際に治療院用のスペースを組み込む ・住宅をリフォームして治療院にする ・自宅をリフォームせずそのまま治療院にする(法律の規定を満たしている場合) |
自宅開業は、テナントを構えての開業に比べて、初期費用や運営資金を抑えられるうえ、資金調達の時間も比較的短縮できる点が魅力です。
治療院を自宅開業するメリット・デメリット
治療院の自宅開業は、メリットもあればデメリットもあり、人によっては捉え方が異なります。起業後に後悔しないためにも、あらかじめメリット・デメリットについて把握しておくことが大切です。
ここでは、治療院を自宅開業するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
メリット
治療院を自宅開業するメリットは、下記のとおりです。
・新たに家賃・敷金・礼金・保証金を支払う必要がない ・仕事と家事の両立がしやすい |
自宅で治療院を開業するにあたり、開業資金やランニングコストを低予算で抑えられることは、最大のメリットとなります。一番の高コストは、開業場所の費用です。
自宅で治療院を開業すれば家賃がかからないうえ、持ち家なら家賃・敷金・礼金・保証金を支払う必要もありません。新たに物件を探す手間も省けるでしょう。
また、自宅開業は会社勤めと違い、自分のペースで仕事ができます。そのため、仕事と家事の両立もしやすいことも、大きなメリットです。
勤務時間が発生しない分、時間を自由に使えるため、介護や育児を行うこともできます。
デメリット
治療院の自宅開業は、予算や通勤時間を気にする必要がないなど、多くのメリットがあります。一方で、デメリットもいくつか存在します。
治療院を自宅開業するデメリットは、下記のとおりです。
・治療院として認知されにくい ・セキュリティ対策を徹底する必要がある |
自宅で開業する場合、住宅街やマンションの一室に治療院を構えるため、治療院として認知されにくいデメリットがあります。人通りの少ない場所での集客には、看板を出したりポスティングをしたりなど、認知してもらうための努力が必要です。
他にも、自宅を治療院にすると、不特定多数の人が自宅を出入りします。そのため、貴重品の管理や他の部屋はカギをかけておくなど、トラブルを防ぐための対策が必要です。
治療院を自宅開業する場合に必要なこと
自宅で開業する場合も、すぐに開業できるわけでなく、行わなければならないことや用意すべきものなどいくつかあります。また、ビジネスの基礎知識を学んでおくと良いでしょう。
治療院の自宅開業をスムーズに進めるためにも、事前に自宅開業において必要なことを知っておくことが重要です。
ここでは、治療院を自宅開業する場合に必要なことを2つに分けて紹介します。
①届け出を行う
開業の届け出「施設所開設届」は、開業した後10日以内に自宅の住所を管轄する保健所に提出します。その際に、下記の規定を満たしておきましょう。
・6.6平方メートル以上の専用施術室があること ・施術室面積の1/7を外気開放できること(同等の換気設備がある場合は適応外) ・3.3平方メートル以上の待合室があること ・消毒設備があることなど |
届け出後、保健所職員が治療院に訪れ、上記の規定を満たしているか実地検査を行います。実地検査に通過すると「開設届出済証明書」が発行されるため、受領印を持って受けとりに行きます。
なお、「鍼灸・あん摩マッサージ指圧」と「柔道整復」では書式が異なるため、それぞれに開設届が必要です。マッサージ師なのか、はり師なのかによって変わるため注意しましょう。
②施術に必要な器具を用意する
治療院を自宅開業するうえで、患者さんに満足してもらえる空間作りが大切となります。清潔感が保たれているか、生活感が出ていないかなど注意し、快適に過ごしてもらえるようにしましょう。
自宅開業にあたり、最低限必要な器具は下記のとおりです。
・施術ベッド ・タオル ・枕 ・シーツ ・領収書 ・問診票 ・看板 |
他にも、待合室に設置する椅子やスリッパなど、細々したものも必要となります。
また、消毒用の機材や手洗い場など、清潔に保つための設備も重要です。
患者さんの着替えや自身の施術着などを用意すると、安心感を持ってもらいやすくなるでしょう。
開業した治療院に集客する方法
自宅開業での集客も、基本的には店舗を借りて開業する場合と集客方法は同じです。しかし、集客時のポイントは若干異なります。
ここでは、自宅開業した治療院に集客する場合のおすすめ方法を4つと集客時の異なるポイントを紹介します。治療院の集客には、集客経路を1つに絞らず複数持つことで相乗効果が見込めるため、ぜひ参考にしてください。
ポスティングをする
広告宣伝費を抑えて集客したい場合は、ポストに投函してチラシを配る「ポスティング」がおすすめです。自宅で開業すると治療院として認知されにくいため、存在を知ってもらうところから始める必要があります。
まずは、自宅周辺の近いエリアから配り、徐々にエリアを拡大していくと良いでしょう。
なお、チラシなどを作る際、医療行為ととられ誤解を与える表現などは、法律違反となる可能性があるため注意が必要です。
【合わせて読みたい】チラシを作るコツはこちら↓
看板を設置する
自宅がマンションであったとしても、看板の設置は必須です。自宅開業の場合、治療院に見えず、新規の患者さんが不安に感じる可能性があります。看板を設置することで、認知してもらいやすく、治療院としても安心感が生まれるでしょう。
看板は道路に面した場所に設置することがポイントです。チラシをつけておくと、新規患者さんを獲得しやすくなります。
治療院のホームページを制作する
治療院のホームページは、最低限、形だけでも制作しておくと良いでしょう。
近年、チラシや看板を見た多くの見込み患者さんは、ホームページで詳しい情報を確認する行動傾向にあります。
そのため、チラシや看板を見てもホームページがないと、不安から来店につながりません。治療院の場所がマンションの一室や自宅と分かればなおさらです。
不安を解消するためにも、治療院のホームページを作り安心感を持ってもらいましょう。
【参考】治療院専用ホームページ制作システムはこちら↓
Web広告を出稿する
幅広く宣伝できる場としてWeb広告があります。自宅での開業など、集客が難しい場合に効果的です。ネット上での宣伝は若年層のアピールにもつながります。
Web広告が掲載される場所は、大きく分けて下記の2つです。
・GoogleやYahoo!の検索結果の上部 ・ニュースサイトやブログ |
治療院を探している人に向けた広告を出稿することで、成約率が上がります。
さらに、Web広告を出稿する際に下記を気をつけると、治療院のWeb広告を効果的に利用できます。
・どのような人に来て欲しいのか(ターゲットの設定) ・検索キーワードや掲載地域などの設定確認 |
さまざまな年齢層が携帯やネットを使う現代においては、ネットを上手く活用し積極的にアピールすることがおすすめです。
まとめ
経営者として治療院を自宅開業するにあたり、利用者に「認知」してもらうことが重要なポイントとなります。チラシや看板、Web広告で宣伝し認知してもらうようにしましょう。その際に、治療院のホームページがあることで相乗効果が期待できます。
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