整骨院の立地の選び方!経営を成功へ導く立地の特徴とは
あらゆる商売において、開業場所の選定は非常に重要です。立地の良し悪しは売上に大きく影響するため、可能な限り良い立地を選ばなければなりません。
また飲食店など、整骨院以外の店舗にとっては良い立地であっても、整骨院には悪い立地となるケースがあるため、場所選びには注意が必要です。
今回は、整骨院において良い立地とされるポイントと、整骨院に訪れる客層の特徴を立地別に解説します。整骨院に適した立地の選び方も紹介するため、出店場所に迷っている人はぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.整骨院における良い立地・悪い立地とは?
- 1.1.良い立地:人通りが多く目立つ場所
- 1.2.悪い立地:気軽に立ち寄りづらい場所
- 2.立地別!整骨院に訪れる客層の特徴
- 2.1.【駅前】遠方からの集患も見込める
- 2.2.【商店街】家族での来院が期待できる
- 2.3.【オフィス街】会社員の割合が増える
- 2.4.【住宅街】高齢者が中心になる
- 3.整骨院に適した立地の選び方
- 3.1.開業予定エリアの商圏を分析する
- 3.2.施術方針から開業場所を絞り込む
- 3.3.確定した立地から物件を選ぶ
- 4.まとめ
整骨院における良い立地・悪い立地とは?
一口に「良い立地」といっても、展開するビジネスの種類によって適している場所・適していない場所があります。また良い立地であっても、近隣に競合店舗が多くあれば、そのエリアへの出店は慎重に検討するべきでしょう。
ここでは、整骨院における良い立地・悪い立地について解説します。
良い立地:人通りが多く目立つ場所
整骨院の開業に適した立地とは、人通りが多く目立つ場所です。
人通りが多く、店舗や看板が目立つ場所にあれば、整骨院の存在を多くの人に認知させることができます。
また、何度も店舗・看板を見ることによって、自院に親近感を持ちやすくなります。そのため、患者さんが「整骨院を利用したい」と思った際も、選択肢の一つとして自院を思い出してもらえるでしょう。
以下は、整骨院にとって良い立地とされる例です。
・人通り・車通りが多い ・周辺の人口が多い ・周辺に会社などが多い ・店舗の看板が目立つ ・生活道路に沿っている ・商店街や商業施設に近い ・駅から近い ・学校や運動施設が近い ・競合店舗が少ない |
ただし、立地の良い場所はライバルも多いため、周辺の競合状況も調査しましょう。
悪い立地:気軽に立ち寄りづらい場所
整骨院の開業に適さない立地とは、気軽に立ち寄りづらい場所です。
例えば、人通りが少なく見つけにくい場所にある整骨院は、認知度を上げづらい傾向にあります。また、人通りがあまりに少なければ、患者さんに不安を与えてしまうでしょう。
以下は、整骨院が極力避けるべき立地の例です。
・人通り・車通りが少ない ・アクセスしにくい ・2階以上にある ・見つけにくい ・車の流れが速い ・近くに駐車場がない ・街路樹などで整骨院や看板が隠れる ・騒音・振動・悪臭がする ・飲食店・歓楽街が近い |
車の流れが速かったり近所に駐車場がなかったりする場合は、車で来院する患者さんから敬遠される傾向です。
一方で、整骨院のコンセプトやターゲットの客層によっては、歓楽街の近くなども好立地となり得ます。
立地別!整骨院に訪れる客層の特徴
立地の良し悪しを判断する基準は、どの整骨院でも変わりません。
ただし、整骨院を訪れる客層の特徴は立地によって異なります。開業場所を検討する際は、自院がターゲットとする患者さんが来院するかどうかを、チェックすることが大切です。
以下では、整骨院に訪れる客層の特徴を、立地別に解説します。
【駅前】遠方からの集患も見込める
駅前は、遠方からの集患を見込める立地です。
特に、特急・急行が停車する駅や複数の路線が乗り入れるハブ駅など、乗降客の多い駅前は高い集患力を誇ります。
ただし、競合店舗が多く出店している傾向にあるため、競合店舗に負けないよう宣伝・広告に力を入れなければなりません。また、テナント料も高額となりやすい点に注意が必要です。
一方で、普通電車のみが停車する駅近くの場合は、近隣の住宅地に住む人や、企業・学校に通う人などがターゲットとなります。
【商店街】家族での来院が期待できる
商店街は、家族での来院が期待できる立地です。
平日は買い物帰りの主婦・高齢者、休日は家族そろっての来院が期待できます。また、大型の商店街やショッピングセンターに店を構えることで、遠方からの集患も望めます。
ショッピングセンターなどに店舗を構えない場合でも、大型の商店街やショッピングセンターは、地域のイベント会場として使用されることが多くあります。そのため認知度向上施策として、商店街・ショッピングセンターに広告を打つこともおすすめです。
小型の商店街に出店する場合は、子どもから高齢者まで幅広い年代に対応していることをアピールし、地域密着型の整骨院を目指すと良いでしょう。
【オフィス街】会社員の割合が増える
オフィス街は、会社員の割合が多い立地であるため、整骨院の周辺で働く人が主なターゲットとなります。
お昼休みの集患を狙う場合は、職場に近いこと・短時間の施術を充実させることがポイントです。また、駅からの通勤経路に沿った立地を選ぶことで、出勤前・帰宅の会社員にも利用されやすくなるでしょう。
オフィス街に店舗を構える際は、近隣に位置する企業の就業時間・残業時間などを考慮して営業時間を決めることが大切です。基本的に平日の利用者が多く、土・日・休日は需要が少なくなります。
【住宅街】高齢者が中心になる
住宅街は、高齢者が中心となりやすい立地であり、爆発的な集患力や遠方からの集患はあまり望めません。小型の商店街と同様に、地域密着型の整骨院を目指すと良いでしょう。
住宅街では、自宅の一角に店舗を構えるケースが多くあり、テナント費が安く済むというメリットがあります。そのため、自宅開業を検討している人にはおすすめの立地です。
整骨院に適した立地の選び方
整骨院を開業する際は、開業後を見越して長期的な戦略を練る必要があります。
店舗の立地だけでなく、開業エリアの情報を収集して分析し、継続した集患が望める場所を選ばなければなりません。
以下では、整骨院に適した立地の選び方を解説するため、ぜひ参考にしてください。
開業予定エリアの商圏を分析する
まずは、開業予定エリアの商圏を分析しましょう。
以下は、商圏を分析する際に注目すべきポイントです。
・世代別の人口分布 ・昼夜における人口・人通りの差 ・最寄り駅・乗り入れ路線数・停車する電車の種別・時刻表 ・バス停・運行路線数・時刻表 ・行政区・学区 ・信号・大通り・高架・河川・橋の確認 ・スーパー・郵便局・銀行・役所などの周辺施設 |
人口分布の情報は市区町村の役場や図書館などから、電車・バスの情報は運行会社から手に入れることができます。ほかの情報は主にインターネットから入手できますが、実際に足を運んで調べることが大切です。
施術方針から開業場所を絞り込む
開業予定エリアの商圏を分析した後は、施術方針から開業場所を絞り込みましょう。
以下は、施術方針別に示したおすすめの開業場所です。
施術方針 |
おすすめの開業場所 |
・保険利用を中心とする ・高齢者を主なターゲットにする |
・昔からある住宅街 ・団地・マンション・アパートの近く |
・自費利用も積極的に取り入れる |
・駅前 ・商店街 |
・自費利用を中心とする ・一部保険も取り扱う |
・大きな駅前 ・オフィス街 |
・スポーツ外傷を中心とする |
・学校・通学路周辺 ・運動施設周辺 |
例えば、オフィス街であれば肩こり・腰痛などに悩む人が多いと予想できます。自費治療を中心とした施術で、肩こり・腰痛を緩和させるようなメニューを用意すると良いでしょう。
自分が得意とする施術・施術方針に合った開業場所を選ぶことが大切です。
確定した立地から物件を選ぶ
開業場所を絞り込み、立地を確定した後は、物件選びに入りましょう。
以下は、物件選定のポイントです。
・最寄駅からアクセスしやすい ・ターゲット層の患者さんが通院しやすい ・駐車場・駐輪場を確保できる ・家賃などを無理なく支払える ・店舗・看板が視認しやすい ・納得がいく外装・内装・設備のデザインやレイアウトができる ・近隣に受け入れてもらえる |
ターゲット層とする患者さんの生活動線上にある物件を選ぶことがおすすめです。また、周辺の医療機関・競合店の場所や出店数も確認したうえで、物件を決めることも重要となります。
開業場所の土地勘がない場合は実際に現地へ足を運び、人の流れを把握しましょう。
【参考】物件が決まったらホームページを作って集客しましょう!簡単ホームページ制作ツール↓
まとめ
整骨院にとって良い立地とは、人通りや人口が多くて店舗・看板が目立ち、多くの集患が見込める場所です。一方で、人目につかないような場所・アクセスしにくい場所・騒音や悪臭がある場所などは避けたほうが良いでしょう。
駅前・商店街・オフィス街・住宅街と、立地ごとに中心となる客層が異なります。自院の施術方針を考慮して、商圏の情報を入念に分析しましょう。
ここまで紹介した内容を参考に、良い立地を選定し、整骨院の開業を成功に導いてください。