整骨院がキャッシュレスに対応するメリットと決済システムの種類!
日本国内でキャッシュレス決済が普及し、整骨院でもキャッシュレス決済の導入を検討する機会が増えたのではないでしょうか。街中でも「カード支払OK」の看板や、スマホ決済が行われる姿がよく見られます。患者さんからキャッシュレス決済が可能か聞かれることもあるでしょう。
当記事では、整骨院がキャッシュレス決済に対応すべき理由や、決済手段・決済システムの種類、キャッシュレス決済に対応するメリット・デメリットを説明します。整骨院にキャッシュレス決済を導入すべきか判断するひとつの材料として、ぜひ当記事を活用してください。
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整骨院はキャッシュレス決済に対応すべき?
整骨院にキャッシュレス決済を導入する必要性について、疑問を感じている人もいるでしょう。
日本では、政府がキャッシュレス決済を推進しています。2018年で日本のキャッシュレス決済比率は24.1%ですが、2025年までに40%、将来的には80%に拡大することが目標です。日本政府がキャッシュレス決済を推進する背景には、訪日外国人の増加や生産性向上が挙げられます。
(出典:経済産業省「キャッシュレスの現状及び意義」/https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/about_cashless.pdf)
また、感染症対策の観点からもキャッシュレス対応が求められています。現金決済では金銭の直接的な受け渡しが必要ですが、キャッシュレス決済では従業員と接触せずスピーディーに会計できるため、感染防止に有効です。キャッシュレス決済に対応している整骨院は衛生的であると判断され、患者さんも安心して来院できるでしょう。
時代の流れにうまく乗り、患者さんの信頼を得るためには、キャッシュレス決済の導入は有意義であるといえます。
キャッシュレス決済で一部負担金は支払える?
保険施術における一部負担金のキャッシュレス決済は、やむを得ないものとして認められています。整骨院や医療機関におけるキャッシュレス決済は、患者さんの支払いの利便性向上が目的であり、経済上の利益の提供に該当しないためです。もちろん、自費施術の際にもキャッシュレス決済を行うことが可能です。
なお、キャッシュレス決済においても、現金同様に領収書交付の義務があります。
整骨院で取り扱えるキャッシュレス決済の手段
キャッシュレス決済の手段は多岐にわたります。各決済方法の特徴や、患者さんの年齢層などを考慮して導入サービスを検討しましょう。
以下では、整骨院で導入可能なキャッシュレス決済の3つの手段について説明します。
■クレジットカード決済
・日本において最も利用率と信用度が高い ・後払い式で、一括払い/リボ払い/分割払いなどの支払方法がある ・他のキャッシュレス決済と比較して、限度額が高い 【主要発行会社】銀行系、流通系、信販系の大手企業など |
■QRコード決済(バーコード決済)
・患者さんもしくは院側でQRコードを表示し、読み取ることで決済が行われる ・専用機器が不要で、導入が簡単 ・前払い/即時払い/後払いや、クレジットカード決済/チャージ残高決済など、提供サービスにより支払方法が異なる 【主要サービス】PayPay、LINE Pay、ⅾ払い、メルペイなど |
■電子マネー決済
・専用カードやスマートフォンを、専用端末にかざして支払いを行う ・チャージ残高を使用するプリペイド型や、後払い式のポストペイ型がある ・主に交通会社や大手流通会社などが提供している 【主要サービス】Suica、PiTaPa、nanaco、WAONなど |
また、クレジットカードと似ている決済手段にデビットカードがあります。デビットカードは、利用時に銀行口座から料金が引き落とされる即時払い式のカードのことです。
スマホ決済アプリを利用するQRコード決済は、院側でも手軽に導入できます。交通系カードと呼ばれるSuicaやPASMOなどは定期券と併用可能なため、全国的に利用者が多い傾向です。
なお、暗号資産(仮想通貨)やポイントでは、一部負担金の決済はできません。ポイントは付加価値であるため、付与及び利用は医療保険制度上ふさわしくないと判断されているためです。
整骨院がキャッシュレス決済を導入するメリット・デメリット
スピーディーで衛生的なキャッシュレス決済は、今後も日本国内で普及が進むと予測されます。
しかし、整骨院がキャッシュレス決済を導入することには、メリットだけではなくデメリットもあります。キャッシュレス決済導入における不安を取り除くためには、メリットとデメリットの両方を把握することが大切です。基本的には、キャッシュレス決済を導入することで、デメリットを上回る効果が期待できます。
以下では、整骨院にキャッシュレス決済を導入するメリット・デメリットについて説明します。
メリット①他院と差別化して集客につながる
整骨院をはじめとする医療機関では、キャッシュレス決済に未対応の施設が多い傾向にあります。いち早くキャッシュレス決済を導入することで、他院との差別化が可能です。
キャッシュレス決済を利用できることで、患者さんは現金を持ち歩く必要がなく、ポイントを貯めることもできます。初めて整骨院に通う人が通院先を選ぶときには、支払方法でキャッシュレス決済を選択できることが決め手となる可能性も少なくありません。
キャッシュレス決済の導入により、顧客満足度を向上し、機会損失を防ぐことが可能です。
メリット②顧客単価が上がる可能性がある
キャッシュレス決済では、現金を持ち合わせていなくても支払いが行えるため、顧客単価が上がる可能性があります。
患者さんが追加で施術してもらいたい場合や、医療備品を購入したい場合、財布に現金が入っているかを心配する必要がありません。また、回数券販売を行っている整骨院では、キャッシュレス決済の導入により回数券の売上が伸びることも十分に考えられます。
追加施術や備品・回数券購入など、患者さん一人ひとりの顧客単価が上がれば、整骨院の売上向上にもつながるでしょう。
デメリット①導入費用や決済手数料が発生する
キャッシュレス決済のデメリットは、導入費用や決済手数料が発生することです。キャッシュレス決済を開始するにあたり、専用端末やタブレットなどの購入・レンタル費用がかかります。導入後は、決済金額から3~6%ほどの決済手数料が差し引かれます。
決済用端末の導入に抵抗がある人は、QRコードを紙面に印刷し、患者さんに読み取ってもらうユーザースキャン式の決済方法を検討するとよいでしょう。また、各種キャッシュレス決済サービスが行うキャンペーンを利用することで、決済手数料を抑えることが可能です。
整骨院でよく使われる決済システムの種類
整骨院でキャッシュレス決済を行うためには、決済システムの導入が必要です。
以下では、決済システムの主な種類を紹介します。
■AirPAY
【サブスクリプション】可能 【国際ブランド】主要6ブランドに対応 【電子マネー】Suica、iD、QUICPayに対応 【QRコード】PayPay、LINE Pay、au Payなど海外含む13ブランドに対応 【決済手数料】3.24~3.74% 【入金手数料】無料 【対応端末】iPhone、iPad 【入金】みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行は月6回の入金、それ以外の金融機関は月3回の入金 |
■Square
【サブスクリプション】可能 【国際ブランド】主要6ブランドに対応 【電子マネー】Suica、iD、QUICPayなど主要13ブランドに対応 【QRコード】未対応 【決済手数料】3.25%(JCBは3.95%) 【入金手数料】無料 【対応端末】iPhone、iPad、Android 【入金】三井住友銀行・みずほ銀行は翌営業日に入金、それ以外の金融機関は水曜日締め・同じ週の金曜日入金 |
■楽天ペイ
【サブスクリプション】不可 【国際ブランド】主要6ブランドに対応 【電子マネー】Suica、iD、QUICPay、nanacoなど主要15ブランドに対応 【QRコード】楽天ペイ、au PAYに対応 【決済手数料】3.24~3.74% 【入金手数料】楽天銀行であれば入金手数料無料 【対応端末】iPhone、iPad、Android 【入金】入金先が楽天銀行の場合は翌日に入金、楽天銀行以外の場合は加盟店管理画面より入金依頼が必要 |
国際ブランドの主要6ブランドとは、VISA・Master Card・JCB・American Express・Diners Club・Discover Cardを指します。
会員制度のサブスクリプションを検討している人は、AirPAYもしくはSquareがおすすめです。楽天ペイは支払い手段が最多であるため、幅広い患者さんに対応することができるでしょう。
キャッシュレス決済を導入する際は、決済システムをよく比較検討することが大切です。自院の客層を考慮し、ベストな決済システムを選びましょう。
まとめ
業務効率化や感染症対策の観点から、日本ではキャッシュレス決済が推進されています。整骨院にもキャッシュレス決済を導入することで、他院との差別化による集客効果・顧客単価の増加が見込めます。導入費用や決済手数料が発生しますが、デメリットを上回る効果が期待できるでしょう。
整骨院で使われる決済システムには、AirPAY・Square・楽天ペイなどがあります。決済システムの比較検討を行い、自院にふさわしいシステムを導入しましょう。
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