整体院の顧客管理で計測すべき数字と5つの活用法
整体院を経営するうえで、顧客管理は重要な業務です。しかし、実際に「顧客管理って何をすればいいの?」と困っている先生も多いと思います。
今日は顧客管理で「計測すべき数字」から、顧客情報の分析を行い「整体院経営に活かす5つのテクニック」について解説します。顧客管理をするかしないかでビジネスの成功に大きく左右するため、必要性がわからない先生はこの記事で一緒に学びましょう。
目次[非表示]
▼今回の記事を動画で見たい方はこちら
顧客管理=「患者さんを大切にする」
一見顧客管理と聞くと、患者さんを管理するようであまり良いイメージを抱かない先生もいらっしゃるかもしれません。しかしその考え方は間違いで、顧客管理とは患者さんのことを深く知り大切にする作業になります。
来院している患者さんの属性はどれくらいなんだろう? |
治療家として患者さんのことを深く知り、現状を正しく把握することは重要です。なので、売上アップのために患者さんを管理するという意識ではなく、より一層大切にするための作業だということを前提として覚えておいてください。
「患者さんを大切にしている先生=しっかり顧客管理をやっている先生」だと僕は思っています。
計測すべき数字とは
顧客管理といっても、具体的にどういった数字を管理していけばいいのかわからない先生もいらっしゃいますよね。また、患者さんの個人情報(名前・住所・生年月日・電話番号・アドレス等)や顧客のカルテであれば、Excelを使ってすでに管理されている先生もいるでしょう。
顧客管理では個人情報以外に、「計測すべき数字」というものがあります。
なお、当社では「COKPIT(コックピット)」という治療院向けの顧客管理・予約システムを提供していますが、いずれのシステムでも構いませんので、患者さんを大切にするために必要な分析について学びましょう。
媒体ごとのCPA
まず初めに計測すべき数字は、「媒体ごとのCPA」です。CPAとは新規1人あたりの集客コストのこと。簡単にいうとホームページ・チラシ・ホットペッパービューティーなど、それぞれの媒体から、1人あたり集客するのにかかった費用を算出した数値です。
CPAを算出しないとマーケティング施策の費用対効果がわからないため、ビジネスにおいて必ず計測が必要になります。
LTV(半年・1年)
LTVとは、Life Time Value(ライフタイムバリュー)の略称で「顧客生涯価値」を意味し、顧客から生涯にわたって得られる利益を表す指標のことです。
競争が激化し飽和状態となった治療院業界において、新規顧客の獲得とともに既存顧客の維持が求められています。 半年・1年とそれぞれ1人あたり平均していくら使ってくれているのか、LTVを計測しましょう。
稼働率
整体院において稼働率とは、朝から晩までベッドが埋まっている状態を100%とし、そのうちの何%が現状埋まってる状態なのかを計測した数値です。業務量が適正か、業務を効率的に行えているかなどを確認するうえで欠かせません。
継続率
先月来た患者さんのうち、何%が今月も来てくれたのか、継続率を計測しましょう。常連客の数を把握するために継続率の計測は必要不可欠です。
メニューごとの分単価
整体院においての分単価とは、患者さんからいただく1分あたりの金額のことです。いくら1万円といった高いメニューであっても、90分かけてやっていたら1分あたりの単価は約111円です。
対して4,000円のメニューでも、15分の施術枠でできるなら1分あたりの単価は約266円となり、先ほどと比べて2倍以上も高い単価となります。
このように売上比率を比較するためにも、メニューごとの分単価を計測しましょう。
リピート率
リピーターになった顧客数の割合を表す数字がリピート率ですが、初回患者だけでなく、回数ごとに計測してください。おおよそ2回目~10回目までは把握しておいた方がよいでしょう。
回数ごとのリピート率をチェックすることで細かい分析ができ、ターゲットに合った施策や問題点の改善に役立ちます。
以上、計測すべき数字がわかったら、ここからが本日のメインテーマとなる活用法についてです。
1.LTVの高い患者を把握、離脱したらすぐにTelでフォロー
やるべきことの1つ目は、LTVの高い患者さんを把握しておき、その患者さんが離脱するようだったらすぐに電話してフォローしてください。
ここで質問ですが、あなたの整体院に通っている患者さんのなかで、誰が最もお金を使ってくれているか、把握できていますか?
整体院というビジネスをするうえで、1番ファンの患者さんの名前がすぐに出てこないのは、経営において良い状態とはいえません。最もLTVの高い患者さんが離脱するということは、何かしら期待外れなことや失礼なことをした可能性があるわけです。
まずは、LTVの高いコアなファン10人くらいをきちんと把握し、離脱しないよう大切にしましょう。
2.症状ごとのリピート率・LTVを計測し、広告費を調整
次にやるべきことは、症状ごとのリピート率とLTVを計測して広告費を調整することです。多くの先生は、症状ごとにPPC広告をかけていると思いますが、リピート率は症状によって全く異なっていることをご存じでしょうか?
例えば、自律神経失調症は改善するまでに時間を要する関係もあり、長く通っていただけることが多いですよね。一方、急性症状の場合は数回の施術で良くなり、リピート率が低いといった特性が挙げられます。
新規が獲得しやすい症だからと多額の広告費を投資したものの、蓋を開けてみればリピート率・LTVがともに低く、費用対効果が悪いこともあります。予算を無駄にしないためにも症状ごとの違いを数字で把握し、広告費を調整することが大切です。
3.回数別のリピ―ト率を把握し、離脱する前の対応を改善
初回だけでなく10回目くらいまでを目安に、回数別のリピート率を把握して離脱前の対応を改善しましょう。なぜなら、患者さんの離脱する理由は回数によって異なるからです。
例えば、2回目で離脱するなら初回対応に問題があるといえます。でも、4回目のリピート率が悪かった場合、課題点は他にあるはずです。
3回通ったものの変化がみられない‥ |
先生からしてみれば、良くなる過程で症状をぶり返すのは当たり前であっても、患者さんに伝えていなければわかりません。どのような経過を辿るのか情報を共有できていなければ、先生への信頼を失うのは当然です。
このように何回目で離脱しているのか分析して、課題に応じた対応の見直しを行いましょう。
4.稼働率を把握、3ヶ月連続70%を越えたら時短or値上げ
稼働率を計測し、3ヶ月連続70%を越えたら時短か値上げを検討すべきです。朝から晩までベッドが埋まっている状態を100とした場合、稼働率は7割が基準になります。
7割を越えてくるとパフォーマンスが低下する先生が多く、スタッフを雇っている場合、離職率や欠勤率が上がる数値ともいわれています。先生によっては8割9割でも問題ないと考える人もいるかもしれませんが、稼働率の高い状態が続くと品質の低下を招きやすいので注意してください。
そのような事態に陥らないためにも、稼働率70%の状態で売上目標を達成できるようにならなくてはいけません。もし3ヶ月連続70%以上が続いたなら、値上げをするかもしくは時短をすることで売上のアッパーを上げましょう。
5.症状ごとのCPAを計測し、ページの改善
リピート率とLTVと同様に、症状ごとにCPAも計測しましょう。 症状によっては1人あたりの集客コストが3,000円の場合もあれば、7,000円もかかっていることがあります。
CPAが高いということは、患者さんに刺さっていないほか、ライバルとの比較で負けているということなのでページの改善が必要です。
顧客管理で経営の良い循環を作ろう!
いかがでしたか?
顧客管理をしていくと、患者さんのことをずっと考えることになります。1つ1つの行動を分析し理解することで、経営は良くなり利益率も上がり、本来治療家さんがやるべき技術の向上やコミュニケーション能力を上げるといったところに投資できますよね。
顧客管理は、治療院経営の根幹だと思っています。感覚で経営せず、数字という事実を元に患者さんを大切できれば、顧客からも喜ばれ、先生達も利益の上がる良い循環を作れるでしょう。
ぜひ、面倒くさがらずに顧客管理で現状を正しく把握してください。
\2ヶ月トライアル無料/
治療院に必要な数字計測をラクにする
▼顧客管理ツール・予約システム詳細はこちら
https://www.mm-laboratory.com/cockpit