整骨院が常連を作ってリピート率を上げる問診術!
「患者さんがなかなかリピートしてくれない」
「症状が良くなっても常連さんになってくれない」
このような悩みを抱える整骨院の先生は多いと思います。例え新しい患者さんが来院しても、次に繋がらないと整骨院の経営は安定しません。
そこで、今日は「常連を作ってリピート率を上げる問診術」について解説します。再来を高めるうえでカギとなるのが「患者さんの期待に応えること」、そして「患者さんの期待をコントロールすること」、この2つが重要です。
目次[非表示]
- 1.◆患者さんが抱く7つの期待に答える
- 1.1.1.話をしっかり聴いてほしい(否定されたくない)
- 1.2.2.信頼できる先生に不調の原因を調べてほしい
- 1.3.3.「良くなりますよ」といってほしい(曖昧にしてほしくない)
- 1.4.4.できる限り早く改善したい、どのくらいで良くなるのか教えてほしい
- 1.5.5.痛いのはイヤ(できれば気持ちよいのが良い)
- 1.6.6.家でどうしたら良いのかも教えてほしい
- 1.7.7.安いなら、なお良い
- 2.期待を満たしたうえで期待値をコントロールする
- 2.1.・魔法使いじゃないので〜
- 2.2.改善には順番があって〜、途中で変化のない〜
- 2.3.1回良くなっても生活習慣が変わらないと〜
- 3.常連さんになる=一度卒業しても何かあれば来る人増やす
- 4.先生からアクションする習慣をつける
- 5.まとめ
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◆患者さんが抱く7つの期待に答える
なかなかリピート率が上がらない原因として、最も多くあげられるのが「初回の問診が間違っている」ことです。再診に繋がるかどうかは、初回問診で9割決まります。
そこで大事になってくるのが、患者さんの期待に応えることと、その期待をコントロールすることです。この2つが問診でできていれば、リピート率は必ず上がります。
ここではまず、「患者さんが抱く7つの期待」について解説します。どのような気持ちで患者さんは整骨院を訪れているのか、今一度一緒に考えてみましょう。
1.話をしっかり聴いてほしい(否定されたくない)
患者さんが院を訪れる際に抱く期待として、先生に「話をしっかり聴いてほしい」という想いが強くあります。ほとんどの患者さんは整形外科や耳鼻科、内科などの病院に行き、それでも良くならないから整骨院を訪れる人が多いのではないでしょうか。
病院の問診では先生に話をしても途中で遮られてしまったり、早々に問診を切り上げられ薬を出されて終わり、といった苦い経験をしている患者さんが数多くいらっしゃいます。これらの背景を理解し、整骨院の問診では患者さんからたくさん話しを引き出し、親身になって聞いてもらえたと思ってもらうことが大切です。
その際に、絶対にやってはいけないのが「患者さんを否定すること」です。例えば、「肩こりはいっぱい揉んだら良くなると思うんだけど」など、間違ったことを仰る患者さんはたくさんいます。専門知識のある先生からしたら、「肩こりっていうのは揉んでも良くならないんですよ」と、つい患者さんの意見を否定してしまいがちです。
しかし、問診は自分の意見をいう場所ではなく、患者さんの話を聴く時間です。先生の見解は検査や施術で伝えればいいので、間違ったことを言われても「そうですよね」「そう思うんですね、◯◯さんは」とまずは肯定から入り、話の内容を合わせて相槌を打ちましょう。
そうすることで、患者さんはこの先生は話をしっかり聞いてくれたと感じ、信頼を得やすくなります。
2.信頼できる先生に不調の原因を調べてほしい
2つ目に抱く期待は、「信頼できる先生に不調の原因を調べてほしい」という想いがあります。では、信頼のできる先生とはどのような先生でしょうか?
これには3つあります。
- 豊富な知識を持っていること
- 経験・実績があること
- 自信のある雰囲気を醸し出していること
この3つが問診で伝わると、患者さんとしては期待通りの先生だったと感じてもらいやすくなります。
そのため、問診では多少でいいので自分の知識を披露しましょう。例えば、「ここの肩がすごく痛くて‥」と言われたときに、「そうなんですね、そこには〇〇筋っていう筋肉があるので、硬くなると肩こりって辛くなっちゃうんですよね」と、少し専門用語も使いつつ相槌をすると、「この先生、私の症状に対する知識があるのね」と思ってもらいやすくなります。
また、患者さんが「こういう症状があるのよ」と話したときに、「そうですか、同じような患者さんが当院にもいっぱいいらっしゃいますよ」と会話のなかで伝えると、経験や実績を示せます。
そして、自信のある雰囲気から頼りになる先生だと感じてもらえるように、話をするときは患者さんの目を見て、笑顔ではっきり受け答えをしましょう。
3.「良くなりますよ」といってほしい(曖昧にしてほしくない)
患者さんが悩んでいる症状に対して、問診や検査で「必ず良くなります」と断言しましょう。もしかしたら「やってみないとわからないじゃないか」と感じる先生もいるかもしれません。
しかし、患者さんが求めているのは曖昧な答えではなく、症状が良くなることを期待して訪れています。だからこそ、できるだけ早い段階で患者さんの気持ちに答えることが重要です。
問診で患者さんのお話をお聞きした際に、「わかりました、その症状はしっかり良くなる症状なので一緒に頑張っていきましょうね」と一言かけてあげるだけで構いません。これだけでも患者さんが求めている期待に答えることができます。
4.できる限り早く改善したい、どのくらいで良くなるのか教えてほしい
患者さんが抱く期待には、「できる限り早く改善したい」「どのくらいで良くなるのか教えてほしい」というニーズがあります。当たり前ですが、1回で良くなるのならそれに越したことはありません。
そうでないなら、どれくらいのペースで通って、どれくらいの期間で良くなるのか、大体でいいから目安を早めに知りたいわけです。
先生側からしてみれば「検査してみないとわからない」「日常生活でどれだけ負担がかかっているのかわからないのに、期間なんて明示できない」と思うかもしれません。しかし、今までの経験から、例えば腰痛なら早い人で3〜4回、長引く人で1〜3ヶ月、平均を取ったときに1ヶ月半で良くなることが多いなど、症状によっておおよそ期間がわかるはずです。
これらの目安を早い段階で伝えられると、患者さんの期待を満たすことができます。
5.痛いのはイヤ(できれば気持ちよいのが良い)
整骨院の施術は痛いのではないかと不安を抱く方も多く、できれば気持ちいい施術を期待しています。そういった方に対して、「痛いことはしないので安心してくださいね」と一言かけるだけで患者さんはとても安心できます。
6.家でどうしたら良いのかも教えてほしい
患者さんは整骨院を訪れた際に、日常的にどのようなケアをしたらいいのかも教えてほしいと思っています。そのため、問診の段階で「これから検査をして施術をしていきますが、施術が終わったあとに家でどういうケアをしたらいいのかもしっかりお伝えしますのでよろしくお願いします」と、あらかじめ伝えてあげましょう。
7.安いなら、なお良い
施術を受けるのであれば、やはり誰もが安いに越したことはないと感じています。この辺りに対しては、初回料金と2回目の料金の説明をきちんとすることで期待値を満たすことができるでしょう。
期待を満たしたうえで期待値をコントロールする
患者さんが整骨院を初めて訪れた際に抱く期待値に応えることができるようになったら、今度はその期待値をコントロールできるようになってください。
期待値をコントロールできるようになると、2回目のリピート率が上がるのはもちろん、症状が良くなるまでしっかり通ってもらえるようになります。その結果、常連さんになってもらえる確率がグッと高まります。
では、どうやって期待値をコントロールしていけばいいのか、ここでは3つの会話テクニックをご紹介しましょう。
・魔法使いじゃないので〜
当然ながら、患者さん達は期待として「早く症状が良くなってほしい」、「できれば1回で改善してほしい」と思っています。だからこそ、問診中や検査、施術中にこのような話をしてください。
<例> |
このようにお伝えすると、「確かに1年も悩んでたことをさすがに1回で良くなるわけないよね」と、理解してもらいやすくなります。こういったことを前もって伝えず施術を始めてしまうと、「なんだ、1回で良くならないんだ」と期待外れに感じてしまうわけです。
患者さんが過度に期待を持っている場合は、事前のコミュニケーションでそのギャップを埋め、しっかり期待値をコントロールすることが大切です。
改善には順番があって〜、途中で変化のない〜
患者さんは整骨院で施術を受ければ受けるほど、症状は良くなっていくものだと思っています。ただ、治療院の先生達ならご存知の通り、体の変化は途中で止まる期間がありますよね。
初回〜3回目くらいまで施術をするほど症状は楽になりますが、4回目〜7回目は体感として体の変化を感じなくなる、それでも続けていくことで10回目〜15回目あたりになると突然痛みが一気に良くなる、こういったことはよくあるケースです。
これらを事前にきちんと伝えておくことが大切です。症状が良くなるまでには順番があり、ダイエットと一緒で途中で変わらない停滞期間が発生すること、その期間でも施術をすれば体自体は変わって一気に症状が良くなるので一緒に頑張りましょうと、事前情報を伝えて期待値のコントロールしましょう。
1回良くなっても生活習慣が変わらないと〜
1回症状が良くなっても生活習慣を変えない限り、痛みは必ず再発してしまうことを伝えおくことも大切です。整骨院を卒業して再発した際に、「先生のいった通りになった、やっぱり生活習慣を変えないとダメなんだな」「また先生にお願いしよう」と思ってもらえます。
先に伝えておかないと「せっかく先生に施術してもらったのに痛みが再発した、あそこの先生は腕が悪い」なんて評判を落とす原因になりかねません。何かしらの症状に悩んだときに戻ってきてくれるかどうかは、情報を与えて患者さんの期待値をコントロールできるかどうかに左右されるわけです。
常連さんになる=一度卒業しても何かあれば来る人増やす
誰しも先生であれば常連さんを作りたいと考えると思いますが、実は常連の定義がみなさん意外と曖昧です。週1回、月1回など、定期的に通い続けてくれる人を常連さんだと思っていたりする方がいらっしゃいますが、それだけが常連さんなわけではありません。
痛みが良くなったら来なくなる、3ヶ月後や半年後症状が再発したら来てくれる、これも立派な常連さんですよね。
なので、毎月毎月通ってくれる人だけでなくて、卒業してもまた来てくれる人を一定数作っていくことで経営は安定していきます。
先生からアクションする習慣をつける
では、どうやったらそういった患者さんが作れるのか、何か先生が患者さん向けにはがきやLINEでメッセージを送るなどのフォローしたときに、きちんと反応してくれるよう患者さんを教育しておきましょう。
ポイントとしては、患者さんが通院してるときから何か先生がアクションをしたら、患者さんが反応するという習慣を作っておく必要があります。再診が少ない整骨院の場合、常に患者さんからのアクションで先生が反応するという順番になりがちです。
<常連が少ない整骨院の例>
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<常連・紹介が多い整骨院の例>
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最初は慣れないと難しいと思いますが、先生が主導権を握りアクションを起こせるようになると常連さんはどんどん増えます。この違いを理解していただき、自分から患者さんに何かを働きかける習慣をつけてみてください。
まとめ
いかがでしたか?
患者さん達はいろいろな期待を持って整骨院を訪れます。その期待の裏には、「痛かったらどうしよう」「ズルズル長引いて通うことになったら嫌だなぁ」といったさまざまな不安があるものです。
また、来院時の抱いている期待値を理解して上手くコントロールしないと、せっかく良い施術をしたにも関わらず、途中で離脱してしまったり常連さんになってくれないといったことも起こります。
今日ご紹介した
- 患者さんとの会話の中で期待に応える
- 患者さんの期待値をコントロールする
リピート率を決めるこの2つをしっかり踏まえて、問診の対応をしていただければなと思います。
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