整骨院にクレジットカード決済を導入すべき?メリット・デメリットを解説
キャッシュレス決済を希望する患者さんが増えた昨今、整骨院や整体院を始めとした治療院業界でもクレジットカード決済が普及しつつあります。しかし、決済時の手数料に懸念を抱く先生も多く、「導入すべきなのか?」といったご質問をよくいただきます。
結論から申し上げると、「導入するべき」といえます。今日は整骨院でクレジットカード決済を導入する際の考え方、メリット・デメリットの両方から解説いたしますので、導入を迷っている先生は参考にしてください。
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整骨院のキャッシュレス決済の手数料は3%前後
せっかくの整骨院の利益が減ってしまうことから、もったいないといわれるクレジットカードの決済手数料。一体、いくらかかるのかご存知でしょうか?
業種によって異なりますが、整骨院や整体院の場合の手数料は大体3%前後が一般的です。また、ひとくちにクレジットカードといってもVisaやMastercard、JCBなどさまざまなブランドがあるため、どのクレジットカードを選ぶかによっても手数料は変わります。
クレジットカード決済を導入するデメリット
やはりクレジットカード決済を導入するデメリットとしては、決済時の手数料があげられます。例えば、手数料を3%とした場合、売上50万をカード決済したらかかる手数料は15,000円、売上100万円をカード決済したらかかる手数料は30,000円ということです。
現金のみであれば引かれる手数料はないので全てが売上になりますが、キャッシュレス決済が行われるとその分の整骨院の利益は減ってしまいます。
また、会社によっては導入するための決済端末の購入費用が数千円〜数万円かかる場合があります。
クレジットカード決済を導入するメリット
整骨院でクレジットカード決済を導入するメリットとしては、主に4つあります。
- 集客で有利になる
- リピート率が上がりやすい
- 成約率が上がりやすい
- 物販でプラスになりやすい
カード決済の導入はお客さんから喜ばれるだけでなく、整骨院にとっても多くのメリットがあります。それぞれ詳しく解説していきましょう。
1.集客で有利になる
ネットで比較した際に、クレジットカード決済のできない店舗と比べて、カード決済のできる店舗は集客においてプラスに働きやすいといったデータがあります。
実際に当社のクライアントさんで現金のみ、もしくはクレジットカード決済を導入しているのかどうかわからない表現をしていたホームページを「クレジットカード決済ができます」と明記したホームページに変更しました。
その結果、同じホームページの内容・同じ広告費にも関わらず、集客が10%ほど増えたという結果があります。つまり、クレジットカード決済を導入するだけで集客は10%ほど増やすことができます。
また、カード払いをという選択肢を用意することは、海外のお客さんに利用してもらいやすくなります。そのため、訪日外国人が増えた今、インバウンド対策としても有効です。
2.リピート率が上がりやすい
クレジットカード決済を導入することで集客だけでなく、リピート率も上がりやすくなります。なぜなら、クレジットカード払いを希望するお客さんにとって利便性が上がるからです。
例えば、痛みが良くなるまで通いきり卒業したとします。また痛みが再発した際に、クレジットカードを普段使いする人にとっては、「あそこの整骨院、カード使えなかったな」と、他の整骨院を探してしまう可能性が高くなります。
クレジットカード決済があればこのような機会損失を防ぐのに役立ち、心理的な要素の部分でリピート率が上がるというわけです。
3.成約率が上がりやすい
クレジットカード払いができると手持ちの現金に左右されないため、回数券や会員制、プリペイドカードなどの成約率が圧倒的に上がります。普通に考えると整骨院に来るときに、何十万ものお金をお財布に入れて持ってくる人は少ないはずです。
それにも関わらず、回数券は5万〜10万ほどすることも珍しくないですよね。こういった単価の高めなものも追加で購入してもらいやすくなり、客単価の向上につながるチャンスを得やすくなるのがメリットです。
4.物販でプラスになりやすい
クレジットカード決済が使えることは、物販にとってもプラスになります。例えば、新規だとホームページで1回5,000円などのオファーを見て来院する人もいるでしょう。
先生から説明を受けるなかで必要なサプリやサポーターがあっても、「今お財布にお金がないしなぁ」と現金を持ち合わせていなかったり、お財布にお金があったとしても「今ここで現金払っちゃうと今週が厳しいなぁ」など、さまざまな事情で購入に踏み切れない人もいます。
そういった人でもクレジットカード払いなら、手持ちの現金を気にせず気軽に購入できるため、最終的な売上向上も見込めるでしょう。
+αで上乗せすると規約違反になることが多いので注意
ここまでの話をすると「クレジットカード決済する場合は、ちょっと上乗せしちゃダメなんですか?」とよく聞かれます。
基本的に利用者に決済手数料を負担させることは、クレジットカード会社でNGなことが多く、規約違反になってしまう恐れがあります。もし見つかった場合は、加盟店から除外されたり、決済をした分が入金されなかったりなどの損害を受ける可能性があります。
まず難しいとは思いますが、上乗せしたい場合は必ず決済会社に確認してください。
LTVで考えよう=1人増えたらプラス
今回のテーマにおいて最も伝えたいことは、導入に迷った際は「LTVで考えよう」ということです。LTVとは顧客生涯価値のことで、患者さんの初回来院から通院が終了するまでの売上の平均を指します。
キャッシュレス決済には、クレジットカード決済を始め、QR決済、電子マネー決済などさまざまなものがありますが、いずれにおいてもLTVを用いての考え方は同じです。例えば、1人患者さんが来ると年間で売上が増えるのかというと、LTVが3万円だったら3万円増えるということになります。
つまり、クレジットカード決済を導入した結果として月に1人でも患者さんが増えれば、3万円ぐらいの手数料がかかっても十分に採算が取れるというわけです。
カード決済がない=年収の高い層と低い層を取り逃す恐れも
クレジットカードをよく使う層として、「年収が高い層」と「年収がやや低めの層」の2つの層があります。
年収の高い層の人たちは論理的に考えて、ポイントがつく・決済が楽・現金を持ち歩かないなどの理由からカード決済を好む傾向にあります。一方、年収が低めの人たちは、支払いを来月に回せる・分割ができるなどの理由から利用する人が多い印象です。
クレジットカード決済がないということは、これらの2つの層を取り逃す可能性があることも頭に入れておきましょう。
クレジットカード決済を導入は得られる恩恵が大きい
冒頭でもお伝えした通り、「クレジットカード決済を導入した方がいいですか?」と聞かれたら、「導入した方がいい」とお答えします。
なぜなら、LTVで考えることが非常に重要であり、クレジットカード決済を導入することで支払う手数料よりも得られるメリット、金額的なメリットが大きくなることがほとんどだからです。
もちろん、いろいろな理由があって現金だけにしている先生はいると思います。しかし、表面的な問題を見るのではなく、論理的にメリットとデメリットを天秤にかけて導入するかしないかを判断していただけると、より良い選択ができるのではないかと思います。
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