整体師の仕事内容・平均年収|稼ぐためのポイント
整体院で働く整体師は、手技によって患者さんが悩んでいる身体のコリ・痛みをケアする仕事です。整体師による施術を受けて、整体師の技術や業務に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、整体師は楽に稼げる仕事ではありません。整体師を目指す場合は、メリット・デメリットや資格の有無など、整体師に関する情報を把握することが必要です。
この記事では、整体師の仕事内容や平均年収を解説します。稼ぐためのポイントも解説するため、整体師として、また整体院の経営者として働きたい方は参考にしてください。
目次[非表示]
整体師とは?
整体師とは、指・手などを使って患者さんの身体をなでたり動かしたりして、筋肉や関節の痛みをケアする職業です。整体師は国家資格職ではないため、無資格・未経験の方でも求人募集に応募して働けます。
ここでは、整体師の具体的な仕事内容や平均年収について解説します。
仕事内容
整体院を訪れる患者さんは「身体に痛み・コリを抱えているものの病院へ行くほどではない」といった悩みを抱えています。整体師は患者さんをカウンセリングして身体の不調を聞きだし、手技によって不調を和らげることが主な仕事です。
整体師の施術法は東洋科学とアメリカで創始された技術を基礎としており、さまざまな種類があります。主な施術の特徴は以下のとおりです。
○オステオパシー
身体を1つのユニットとして捉え、身体の機能・構造を理解したうえで行う施術です。不調がある部位だけでなく、関係する部位との相互バランスを重視します。
○リフレクソロジー
リフレクソロジーは反射療法とも呼ばれる手技です。足裏などにある反射区を刺激することで、対応した部位の不調緩和をサポートします。
○カイロプラクティック
ギリシャ語でカイロは「手」、プラクティックは「技術」を意味します。背骨や骨盤を中心として、筋骨の歪みによる不調をケアする手技です。
整体師は整体院だけでなく、他の施設でも活躍できます。主な就職先は以下のとおりです。
・整体院 ・リラクゼーションサロン ・介護施設 ・病院(整体サービス) ・美容室(整体サービス) ・スポーツジム など |
整体院や介護施設などでは手技による施術を行い、スポーツジムではストレッチ講座やカウンセリングを行います。
平均年収
整体院で働く整体師と経営者の平均年収は、おおむね以下のとおりです。
雇用形態 |
平均年収 |
---|---|
整体師 |
200万~350万円 |
経営者 |
600万~800万円 |
正職員の整体師として働く場合、スタートは年収200万円程度です。勤続年数と経験を積むことで、年収を350万円程度まで上げられます。
一方、店舗経営者の平均年収は開業年数や客足によってさまざまです。開業1年目の年収は整体師よりもやや高い400万円程度となり、整体院が繁盛すれば800万円を超えることもあるでしょう。整体師数人を雇える規模になれば1,000万円台も狙えます。
整体師として働くメリット・デメリット
整体師の仕事はやりがいが大きいものの、働くうえでつらいことも少なくありません。
以下では、整体師として働くメリット・デメリットを紹介します。
○メリット1:資格取得が必須ではない
整体師の業務全般には国家試験合格や専門資格取得が必須ではなく、すぐに働き始めることができます。民間資格が必要となるケースもあるものの、十分な技術さえあれば勉強費用を抑えることが可能です。
◯メリット2:患者さんの笑顔や感謝を受け取りながら働ける
整体師は患者さんのカウンセリングと施術を一貫して行います。施術によって笑顔になった患者さんを見ると、大きな喜びを感じられるでしょう。
○デメリット1:体力に自信がなければ厳しい
仕事中はほぼ立ちっぱなしであり、何人もの患者さんに手や腕を使って施術します。1日を終えるころには疲れもたまるため、施術者には体力が必要です。
◯デメリット2:患者さんからクレームが出ることもある
患者さんが抱えている身体の不調は人それぞれであり、施術をしてもうまく改善できないケースもあります。患者さんによっては手技で痛みを覚えることもあり、仕事のクレームが出ることもあるでしょう。
整体でしっかり稼ぐためのポイント
整体師として働くことを考えている方は、整体でしっかり稼ぐためのポイントを理解することが重要です。整体は患者さん本位のサービスであり、患者さんが抱えている身体の不調を緩和できなければ収入を増やせません。
ここでは、整体で稼ぐためのポイントを、整体師と経営者の両面から紹介します。
整体師の場合
整体師として稼ぐためのポイントは、「技術力を磨く」「接客で顧客満足度をアップする」の2つです。
○技術力を磨く
整体師には技術力が必須となります。患者さんは施術によって身体の不調を改善できると期待しているため、技術不足で不調を改善できなければ、客足が鈍くなることも少なくありません。
整体院やサロンなど勤務施設の売上に貢献し、紹介客を確保できる技術力があれば稼ぎやすくなります。
○接客で顧客満足度をアップする
整体師として稼ぐうえでは、技術力だけでなく接客力も必要です。初対面の患者さんは緊張していることが多く、不調のある箇所を聞いても正確に答えてくれるとは限りません。丁寧なカウンセリングを行い、施術内容の決定に必要な情報を聞き出す接客力が求められます。
接客力は、リピート客や紹介客を獲得するためにも重要です。高い接客力がある整体師は勤務施設からの評価が高くなるため、しっかり稼ぐことができます。
経営者の場合
経営者の場合は、施設全体で利益を出せる運営方針を考えましょう。
以下に、整体経営者が稼ぐためのポイントを2つ紹介します。
○サービスの幅を広げる
現在は整体系施設の数が多く、シンプルな整体サービスだけでは経営が難しくなっています。患者さんのニーズを読み取り、サービスの幅を広げる努力が必要です。運動指導や肩・腰専門サービスを作るなど、施設の特徴となるサービスを提供することで、他施設との差別化を図れます。
○集客力を上げる
整体サービス施設の経営で稼ぐためには、施設の認知度を高めて集客しなければなりません。高齢者にはチラシ、若~中年者にはSNSやWeb広告など、提供サービスのターゲット層に応じて広告媒体を切り替えて集客しましょう。
集客力の上げるホームページを簡単に作成するならこちら↓
さらに広告を使って集客を増やすPPC広告の効果的なテクニックはこちら
整体師になるために必要な資格・取得方法
整体師に特別な資格は必要なく、就職時に提示を求められることも多くありません。
しかし、民間資格を取得していると、整体の技術を取得している証明として役立ちます。
民間資格の例は以下のとおりです。
○IHTA認定資格(整体)
一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会が実施している認定資格です。整体はメディカルトレーナーやリラクゼーションセラピストなど計8種類の資格があり、検定試験に合格すると取得できます。
○日本MTC療術師協会認定資格 整体師
日本MTC療術師協会の専門学校でコースを受講し、修了時の認定試験に合格すると取得できる資格です。必要な知識をスクールで学べるため、無理なく取得できます。
民間資格はカイロプラクティックなど手技に特化したものもあり、種類が豊富です。整体師の民間資格は独立開業する際にも技術証明として役立つため、積極的に取得を目指してみましょう。
まとめ
ここまで、整体師の仕事内容や平均年収、稼ぐためのポイントを中心に解説しました。
整体師は自分の指・手などを使い、患者さんが抱える身体の不調を和らげる仕事です。患者さんをカウンセリングして、不調に応じてカイロプラクティックやリフレクソロジーなどの施術方法を行います。整体師は患者さんから感謝されることが多く、やりがいのある仕事です。
整体師になる場合、資格は必須ではありません。ただし、整体に関する民間資格は多数存在します。民間資格を取得して、整体師として働くための第一歩を踏み出しましょう。