整体院の値上げ時期とタイミング!失敗しない価格設定とは
整体院の売上を今よりもっと増やしたい‥そんなときに、値上げを検討する先生は多いと思います。とはいえ、いざ値上げをするにあたり「価格はいくらにすべきか」「集客が減ったらどうしよう」「お客さんになんて説明したらいいの?」と、不安や疑問を抱くはずです。
整体院の値上げをする際の成功セオリーは決まっており、闇雲に行うとお客様離れを引き起こしかねません。
この記事では、「値上げ時に絶対にやってはいけないこと」、「値上げを行う最適な時期とタイミング」、「失敗しない価格設定について」など、値上げ時に必要な考え方を全て解説します。ぜひ、戦略的に値上げを成功させてお客様から選ばれる整体院を目指しましょう。
目次[非表示]
- 1.なぜ、値上げをしたいのか考えよう
- 2.値上げで失敗する3つのパターン
- 2.1.1.繁盛していないのに値上げをする
- 2.2.2.新規・既存ともに値上げをする
- 2.3.3.値上げ幅が大きすぎる
- 3.値上げで成功する条件と5つのステップ
- 3.1.1.稼働率7割以上が3ヶ月間続いているか確認
- 3.2.2.値上げよりもまずは時短が優先
- 3.3.3.値上げ幅を30%以内に収める
- 3.4.4.値上げをするときは新規から
- 3.5.5.新旧の売上が5対5になったら、既存の値上げをする
- 4.既存患者へ値上げの告知は2ヶ月前から行う
- 5.口頭での上手な伝え方とポイント
- 6.掘り起こしに効果的な値上げの告知方法
- 7.まとめ
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なぜ、値上げをしたいのか考えよう
値上げを考えるときは、そもそもなぜ値上げをしたいのか目的を明確にすることです。多くの場合、トータル売上を上げるためという方がほとんどだと思いますが、最近は物価高騰を理由に便乗値上げをする整体院が多数みられます。
値上げは慎重に行わないと顧客離れに繋がり、取り返しのつかないことになりかねません。
現状、整体院が繁盛しており、さらに売上を伸ばすための値上げであれば上手くいくケースが多いです。一方、売上が厳しく下がった売上を値上げでカバーしようと考えているならば、高確率で失敗するので今は踏みとどまることが賢明な判断といえるでしょう。
値上げで失敗する3つのパターン
値上げで失敗するパターンはいくつかありますが、ここではとくに注意してほしい3つのパターンについてご紹介します。値上げを検討している整体院の先生は、自分に当てはまっていないかチェックしてみてください。
1.繁盛していないのに値上げをする
あなたの院が繁盛していないにも関わらず、値上げをしようものなら間違いなく失敗します。最も多い典型的な失敗例の一つですが、経営が上手くいっていない状態で値上げをしても、既存患者さんが離れ、リピート率が下がってしまうのが理由です。
それによって集客が減り売上も下がってしまうので、自分で自分の首を締める結果となってしまいます。まずは値上げより先に、お店の独自性や価値を高め、顧客がリピーターとして定着するよう経営を見直しましょう。
2.新規・既存ともに値上げをする
整体院の値上げ時に、新規患者・既存患者の価格を同時に上げると失敗しやすくなります。まず大前提として値上げをすれば、お客さんが離れるリスクが発生するからです。
万が一、値上げが上手くいかなかったら既存の患者さんは離脱し、新規の数は減ってしまうので売上へのダメージはさらに大きくなります。それにも関わらず、新規・既存ともに値上げするのはリスクマネジメントができていません。
3.値上げ幅が大きすぎる
これまでの価格に対して、値上げ幅が大きすぎても値上げ戦略は失敗します。なぜなら、いきなり何千円も値上げをしてしまうと「高すぎる」と感じて、顧客離れが起きやすくなるからです。
値上げで成功する条件と5つのステップ
では、どのように値上げをすれば上手くいくのでしょうか?
値上げには、必ず成功するセオリーがあります。値上げを行う最適な時期とタイミング、失敗しない価格設定についてなど、値上げで成功するための条件とそのステップをここではご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.稼働率7割以上が3ヶ月間続いているか確認
まず値上げをする条件として、あなたの整体院が1日の営業において、稼働率が7割以上の状態を3ヶ月連続で継続できているかどうかが最初の基準になります。稼働率とは、朝から晩までベッドが埋まっている状態を100%とし、そのうちの何%が埋まってる状態なのかを計測した数値です。
3ヶ月間毎日70%の状態をキープできているということは、そこそこ繁盛していると判断できるので、次のステップへと進んでください。もし7割を切っているならば、今は値上げをする段階ではありません。
2.値上げよりもまずは時短が優先
3ヶ月連続、稼働率7割以上の条件を満たしている場合、次に考えるのは値上げより先に、時短を行うことです。今より少し短い時間で、同様の価値を提供できないか検討してみてください。
このとき、単に施術の時間を削ればいいわけではありません。施術の効果が低下すれば、必ず患者さんは離脱します。
今までと価値は変えずに、できる限り無駄を省いていくのがポイントです。上手に時短ができれば売上の上限が上がり、実はリピート率もアップしやすくなります。
時短テクニックについて詳しく知りたい人は、下記記事で解説していますので参考にしてください。
すでに時短も行っており、これ以上の短縮は厳しい先生はここまでの条件をクリアしているので、次のステップに進んでください。
3.値上げ幅を30%以内に収める
繁盛院となる基準をクリアし、これ以上時短はできないとなった段階で初めて値上げをします。その際、値上げ幅は必ず30%以内に収めてください。
なぜなら、人が元の数値から「大きく変わった」と認識するのが30%以上からだからです。
例えば、毎日買ってる100円の飲み物が、ある日130円になっていたら「高くなったな」と感じませんか?対して10%の値上がりの場合、110円なので「少し値上がりしたけど、まぁいいか」と許容できる人が多く、そこまで人の感情は動きません。
つまり、新患・既存ともに「この整体院、めちゃくちゃ値上がりしている」と思われないためにも、値上げ幅は30%以内に留めましょう。
4.値上げをするときは新規から
次に実際に値上げをする際は、必ず新規の患者さんから行うと覚えておいてください。なぜなら、価格変更を行っても今までと同じくらいの人数が来るのか、新しい値段で来た患者さんたちがしっかりリピートをしてくれるのかを確認する必要があるからです。
ホームページに掲載している料金を変更すれば、この場ですぐに値上げはできますが、既存の患者さんの料金はまずは据え置きにして、それでも集客が問題なく回るのかを判断しましょう。
5.新旧の売上が5対5になったら、既存の値上げをする
既存の患者さんの料金の値上げのタイミングは、新規患者さんからいただく「新しい料金の売上」と、既存患者さんからいただく「旧料金の売上」の割合が、おおよそ5対5になったときです。このとき、既存の患者さんの料金も揃えます。
整体院の値上げ方法は、このようなステップを踏んでやると最も失敗しづらくなります。
既存患者へ値上げの告知は2ヶ月前から行う
既存の患者さんへの値上げの告知は、2ヶ月前から行いましょう。例えば、8月から値上げをするのであれば、口頭でよいので6月の頭から話をしていきます。
このときポイントとなるのが、既存患者さんたちに「得をしている」と理解してもらうことです。院内の張りなどは新しい値段にしておき、これまで通っている患者さんに関しては「しばらく一緒の値段でやっていくので、安心してくださいね」とお伝えしましょう。
新規料金は値上げをしているということを、既存患者さんが分かっている状態を作っておいてください。
料金提示は電卓を使うと角が立たない
このような場面でよく懸念されるのが、新規と既存の会計時に旧料金を知られることです。その場合は、電卓を出して「今日はこちらになります」と料金の提示をしましょう。
これは、ホテルでもよく使われるテクニックです。同じ宿泊客でも「楽天トラベル」や「じゃらん」といった宿泊予約サイトによって料金が異なるため、受付の際に角が立たないよう電卓による料金提示はよく活用されます。
口頭での上手な伝え方とポイント
既存患者さんには2ヶ月前から告知をするわけですが、実際にどのように伝えたらいいのかわからない先生も多いと思います。
来院した患者さんに対して口頭でよいので、下記のように伝えましょう。
これまで新規料金を値上げして |
ポイントとしては、「値上げ」といった言葉は使わず、「料金を統一することになりました」といった伝え方をすることです。加えて、
頂いた料金はさらに技術力の向上やより短い期間で |
といった感じで誠意をもってお伝えすれば、離脱する人を抑えられます。
掘り起こしに効果的な値上げの告知方法
2ヶ月前から告知をスタートし、1ヶ月間面と向かって口頭で伝えて、それでも伝えられなかった人達というのは常連さんではないということ。そういった人達に向けては、値上げから1ヶ月前のタイミングで、はがきや個別のLINEで料金の値上げをお知らせをします。
値上げの告知はお知らせと同時に、休眠患者を掘り起こすチャンスです。ただ単に料金の値上げを告知するのではなく、再診を狙えるお知らせ内容にしましょう。
<ハガキの場合>
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<LINEの場合>
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このように値上げの告知でありながらも、ハガキやLINEに割引をつけることで卒業や離脱した患者さんの再診を促すことができます。ぜひ、取り入れてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
こうやったら失敗する、こうやったら上手くいくといった、値上げのセオリーは決まっています。
- 既存と新規、同時に値上げをしない
- 繁盛してないなら値上げをしない
- 最初は3ヶ月間以上、稼働率が70%以上の状態を作る
- 値上げを考える前に、できる限り時短をする
- 時短ができなくなったら、新規だけ値上げをする
- 値上げ幅は必ず3割以内に抑える
- 新料金・旧料金の売上が5対5になったら、既存患者さんの料金を統一
- 2ヶ月前から口頭で告知をスタート
- 値上げまで1ヶ月前になった段階でLINEやハガキ告知
- 値上げのお知らせとともに、割引をつけて掘り起こし
ぜひ、このような導線を作って値上げを成功させてください。
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