整骨院の回数券の売り方|事前準備で成功率アップ
「思うように回数券が売れない‥」
「回数券を売る方法が知りたい‥」
多くの先生から、このような相談をいただくことがあります。結論からいうと、整骨院の回数券が売れない原因は、販売前の準備不足にあります。
そこで本記事では、患者さんが自然に回数券を受け入れやすくなる提案方法について解説します。ポイントとしては、セールスの「説明」と「判断」を分けることです。
ぜひ、この記事を参考に、今一度回数券の設計を見直してみてください。
目次[非表示]
- 1.回数券の必要性を考える
- 2.回数券のメリット
- 3.回数券のデメリット
- 4.回数券を効果的に販売するための設計ポイント
- 5.回数券販売におけるルールの設定
- 6.回数券を売るためには「理論づけ」が重要
- 7.回数券販売のポイントと進め方
- 7.1.1.事前アプローチの重要性
- 7.2.2.話すタイミングの工夫
- 7.3.3.トークの進め方
- 8.回数券の導入は経営基盤が整ってから
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回数券の必要性を考える
まず、「なぜ、回数券が必要なのか」を考えましょう。
もし一人で整骨院を運営している場合、最初から回数券を導入するべきではありません。なぜなら、回数券がないとリピートしてもらえない=「コミュニケーション能力がまだまだ低い」ということ。
その状態で回数券を販売しても、売上は80〜100万円程度で頭打ちになる可能性があります。短期的な売上向上の目的で回数券を導入しても、後々経営で苦労するので注意しましょう。
回数券のメリット
回数券を導入するメリットは、以下の通りです。
- まとめて購入してもらうことで、短期間での売上向上
- リピート率が上がり、顧客生涯価値(LTV)が高まる
回数券をまとめて購入してもらうことで短期間で売上が向上し、キャッシュフローの改善につながります。
また、回数券を購入した患者さんは割引で費用面の負担を軽減でき、継続的に施術を受けやすくなります。その結果、リピート率が上がるのはもちろん、満足度の向上にもつながりやすく、LTVを高めることができます。
回数券のデメリット
回数券には多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。
- 回数券の切れ目が縁の切れ目になりやすい
- 無理に回数券を売ろうとすると、患者さんが離脱してしまうリスクが高まる
無理に回数券を勧めてしまうと、患者さんが次回の予約を取らずに離脱してしまうリスクが高まります。
さらに、過度なセールスは地域での評判に悪影響を与える可能性もあるため、営業活動のバランスが非常に重要です。
回数券の提案は、患者さんのニーズや信頼関係を踏まえたうえで、適切に行う必要があります。
回数券を効果的に販売するための設計ポイント
回数券を販売する際には、まず 「なぜその回数なのか」 を患者さんに説明できるよう、しっかりと回数券の設計を行うことが大切です。ただ「切りがいいから10回券」「なんとなく20回券」といった理由では、患者さんに購入の必要性について納得してもらえません。
とくに、新規の患者さんには具体的な施術計画を示すことで、回数券の必要性を理解してもらいやすくなります。
例えば、症状の種類や重さによって通院回数の目安を設定し、それに応じた回数券を用意することが効果的です。
<回数券設計の例>
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このように、症状の段階や患者さんの状況に応じた回数券を用意することで、提案に説得力が増し、患者さんが安心して購入しやすくなります。
回数券販売におけるルールの設定
回数券を効果的に活用するためには、ルール設定が必要不可欠です。ルールがないと患者さんに不信感を与えたり、販売機会を逃す原因になります。
以下のポイントを押さえてルール設計をしてみてください。
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有効期限の設定
有効期限を設けるかどうか、事前に決めておきましょう。有効期限があると、患者さんは計画的に通院しやすくなる反面、期限が短すぎると期限内に消化しきれるのか不安を感じる可能性があります。無理なく通えるようにバランスが大切です。
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家族・友人の利用可否
回数券を家族や友人と共有できるかどうかも重要なルールです。例えば、患者さんの症状が予定より早く改善した場合でも、「家族も使えます」 と説明できれば、購入のハードルをグッと下げることができます。
このように、早期に改善した患者さんでも「損をした」と感じることのない設計を考えておくことが大切です。仮に回数券が家族や友人にも使えれば、紹介のきっかけにもつながります。
ルールを設ける際は、購入後の活用範囲を広げ、患者さんの満足度を高めると同時に、新規顧客の紹介につながるような仕組みを作りましょう。
回数券を売るためには「理論づけ」が重要
回数券の設計とルールが決まったら、その回数券がなぜ必要なのか、説明できる理論づけが重要です。単に「6回券」「16回券」と設定するだけでは、患者さんが納得して購入する理由にはなりません。
それぞれの回数に、具体的な根拠を説明できるようにしておきましょう。
<説明例>
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このような具体的な根拠をもとに説明することにより、患者さんは「なぜこの回数なのか」を理解し、購入の納得感が高まります。
正しい回数券の作り方は、こうした準備が整って初めて回数券の販売が実現すると覚えておきましょう。
回数券販売のポイントと進め方
回数券を効果的に販売するためには、「事前のアプローチ」「タイミング」「トーク」の3つが鍵となります。
1.事前アプローチの重要性
3つの中でもとくに重要なのが「事前アプローチ」で、患者さんに事前に回数券の存在やその利点を認知させる必要があります。
例えば、院内に回数券の案内を掲示したり、問診や検査、施術の中で必要な施術回数や期間を説明することで、患者さんに通院の必要性を納得してもらうことができます。
これらの事前準備が整っていないと、いくら回数券のセールストークが上手くても売れないので注意しましょう。
2.話すタイミングの工夫
事前準備が整ったら、次は話すタイミングです。施術後の料金確認時に、回数券の話を切り出します。
まず、今日の料金や次回以降の費用について料金表を使って説明し、患者さんが料金について不明点がないか確認しましょう。
3.トークの進め方
その後のトークの進め方としては、患者さんの体の状態に合わせて「急性症状なら6回、慢性症状なら3ヶ月程度かかる」など、必要な施術回数や通院期間を説明したうえで、回数券について説明しても良いか、必ず患者さんに確認してください。
了承を得た場合のみ、回数券の種類や特徴、メリットを詳しく説明します。この際、患者さんの症状に合ったプランを具体的に提案しつつ、有効期限がないことや家族も利用できる点などの柔軟性も伝えるのがポイントです。
説明が終わったら一度話を終えて、セルフケアのアドバイスや次回の予約確認などの流れに移りましょう。
最後に「先程説明させて頂いた回数券はどうされますか?」と自然に尋ねてください。患者さんにじっくり判断の時間を与えることで、ストレスなく決定を促します。
このように、「説明」と「判断」のプロセスを分けることで、押し売り感を避けて上手くいきやすくなります。
回数券の導入は経営基盤が整ってから
回数券のセールス法にはさまざまなやり方がありますが、僕がお勧めしているのは「説明」と「判断」を分ける方法です。このやり方は患者さんにストレスを与えず、自然に回数券の提案ができます。
とくにセールスが苦手な方や、患者さんに嫌われたくない先生に適しています。
1点だけ注意していただきたいのは、1人整骨院の先生は、まず回数券なしで月収100万円を目指すことから始めてください。この段階を「経営のトレーニング期間」と考え、患者さんのリピートや紹介を得るスキルを磨くことが重要です。
この基盤が整った段階で回数券を導入すれば、売上が大きく向上する可能性があります。ぜひ、試してみてください。
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